保険料払込方法のバリエーション - 保険設計・保険見直し全般 - 専門家プロファイル

田中 香津奈
かづなFP社労士事務所/株式会社フェリーチェプラン 代表取締役
東京都
CFP・社会保険労務士

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閲覧数順 2016年12月06日更新

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保険料払込方法のバリエーション

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かづな先生の新保険ゼミ 06.保険加入のポイント

保険料の払込方法は、毎月支払う「月払」、半年ごとに支払う「半年払」(半年払を取り扱っていない会社もあります)、毎年1回支払う「年払」、まとまったお金で支払う「全期前納」があります。同じ保障内容でも、保険料の払込方法によって、総払込保険料が異なります。総払込保険料は、

▲月払>半年払>年払>全期前納

となり、まとめて払い込む方法をとるほど、保険料負担が軽減できます。

「半年払」や「年払」は、保険料を割安にすることができる反面、半年もしくは年の間で解約や死亡した場合は、まだ到来していない保険期間について前払いした保険料(未経過保険料)は返金されない点がデメリットでした。例えば、「年払」で1年間分の保険料を支払った後、4ヶ月後に解約した場合でも、残り8ヶ月分の保険料については返金されなかったのです。「半年払」や「年払」は、本来、年単位・半年単位で保障を確保することを目的にしているとの考え方のためです。しかし、保険法の改正により、平成22(2010)年4月以降の契約については、原則、保険料を支払った期間の途中で解約や死亡した場合でも、未経過保険料は月保険料単位で契約者に返金されるようになりましたので、「半年払」や「年払」を選択した場合、半年もしくは年に1度しか保険の見直しができなくなってしまうことを除き、契約者側にとってはデメリットがほぼ解消されました。

同じ保障内容でも、保険料の払込方法のバリエーションによって、どのような違いがあるのかを、30歳男性が終身保険500万円に加入した場合のケースで検証してみましょう。

月払」の総払込保険料は約356万円、「半年払」は約355万円、「年払」は約354万円で、500万円の保険金を確実に受取人に残すことができます。もし、払込期間中で、契約から5年後に亡くなった場合は、保険料5年分の約59万円で、500万円の死亡保障を残された家族のために用意することができます。
全期前納」(払込期間3年)の総払込保険料は約318万円で、500万円の保険金を確実に受取人に残すことができますので、「月払」の総払込保険料と比較すると、約38万円安くなります。しかし、契約から5年後に亡くなった場合は、保険料は「月払」や「年払」の約59万円に比べると、約259万円も多く支払ったことになります。 

払込期間中の前半に亡くなった場合は、1ヶ月分の保険料も、総払込保険料も安くなる「月払」「半年払」「年払」が有利になります。一方、払込期間後に亡くなった場合は、総払込保険料を安くすることができ、貯蓄性のある保険の場合、解約した場合の戻り率を上げることができるため、まとまったお金で支払う「全期前納」が有利となります。



保険料の払込経路によって、払込方法が制限される場合があります。主な払込経路について解説していきます。

口座振替扱は、生命保険会社と提携している金融機関などで、契約者が指定した口座から、保険料が自動的に振替えられる方法です。一般的には、「月払」「半年払」「年払」から、希望の払込方法を選択することが可能です。 また、「クレジットカード払い」が可能な保険会社もあります。ただし、保険会社によっては、1回の保険料が10万円以内など制限を設けている場合もあり、「年払」などで10万円を超える保険料になる場合、「クレジットカード払い」が適用にならない場合もあります。

団体扱は、勤務先などの団体で給与から引去る(天引きする)方法です。生命保険会社と勤務先団体が契約していれば利用できます。給与は毎月発生するものですので、一般的には、「月払」です。また、団体割引が適用になる場合もあります。団体扱は、払込方法が同じであることが一つの条件ですので、自分だけ「年払」や「半年払」、もしくはまとまったお金で支払う「全期前納」を選択することはできません。退職後は、給与天引きができなくなりますので、一般的には、口座振替扱になります。その場合、団体割引がきかなくなりますので、退職後も保険料を割安で継続したい場合は、口座振替扱の「年払」を選択すれば、月に換算して団体割引と同じくらいの保険料になります。ただし、「年払」を選択した場合、年に1度しか保険の見直しができなくなってしまうことに注意しましょう。

集金扱
は、生命保険会社が派遣した集金担当者に払い込む方法です。契約者が指定した集金先が保険会社の定めた地域内にある場合に利用できます。保険料の払込経路で、一番保険料が割高になります。人件費がかかる分、保険料に上乗せされるからです。

送金扱は、生命保険会社が指定した金融機関などの口座に、あらかじめ送られてくる振込用紙などを用いて送金する方法です。口座振替扱は自動引き落としで保険料を払った気がしない・・・という方々に支持がある払込方法です。一般的には、送金扱の場合、「半年払」や「年払」になります。

まとまったお金で支払う方法には、全期間を前納する「全期前納」だけでなく、「一時払」もあります。各保険会社や保険種類によって、取扱の可もしくは不可が異なりますが、それぞれの一般的な特徴を確認しておきましょう。

全期前納」は、年払または半年払の保険料を数回分または全部まとめて前払いしておく方法です。保険料をあずけた分利息がつくので、保険料が割安になります。契約期間の途中で解約や死亡した場合は、まだ到来していない保険期間について前払いした保険料(未経過保険料)は返金されます。全期間をまとめて支払うことも、保険期間内の○年分をまとめて前納したい、というどちらの方法も選択することが可能です。入院や手術の特約を付けることもできます。支払った保険料については、入院給付金などの特約分の保険料も含めて生命保険料控除の対象になります。保険料を前もって保険会社にあずけておいて、到来する契約応答日に保険料をあてていくイメージですので、毎年生命保険料控除が受けられます。

一時払」は、契約時に保険期間全体の保険料を一度に払い込む方法です。保険料をあずけた分利息がつくので、保険料が割安になります。一度払い込んだ保険料は、契約期間の途中で解約や死亡した場合でも、返金されません。また、入院や手術の特約を付加することができないなど、保障の制限があります。支払った保険料については、生命保険料控除の対象になりますが、保険料を支払った年(初年度の1回)だけしか控除を受けることはできません。

総払込保険料は、

▲全期前納>一時払

が一般的でしたが、バブル崩壊後の平成5(1993)年からの予定利率を引き下げと、長引く低金利によって、「一時払」の保険料は値上げや売り止めが相次ぎ、「全期前納」と比較して保険料が逆転する場合もあります。

同じ保障内容でも、まとまったお金で支払う「全期前納」と「一時払」によって、どのような違いがあるのかを、30歳男性が終身保険500万円に加入した場合のケースで検証してみましょう。

全期前納」(払込期間3年)の総払込保険料は約318万円で、500万円の保険金を確実に受取人に残すことができます。契約から2年後に亡くなった場合は、500万円の保険金にプラスして未経過保険料の約106万円も戻ってきます。 

一時払」の総払込保険料は払込方法を選択した場合、保険料総額は約399万円で、500万円の保険金を確実に受取人に残すことができます。契約から2年後に亡くなった場合でも、500万円の保険金にプラスして未経過保険料が発生することはありませんが、契約時の保険料はすべて運用に回るため、契約後早い段階から解約返戻率が100%以上戻る設定が多いです。

全期前納の払込期間内に亡くなった場合は、死亡保険金に未経過保険料が発生する「全期前納」が有利になります。一方、契約後短期間での解約も視野に入れているのであれば、「一時払い」が有利となります。

ここがポイント!

保険種類や保険会社によっても、払込方法の設定は異なります。総払込保険料の安さだけで選ぶのではなく、加入する目的と保険料の支払い能力のバランスを考慮しつつ、価値観にあった払込方法を選びましょう。
 
(2005.11.6公開 2015.7.16更新)

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