理想的なリーダーに共通するスキルとして、「自然体でさりげなく
部下をほめることができる」ということが挙げられます。
・このレポートの収益性の検証が的確でいいね!
・○○さんが会議机を拭いてくれるので気持ちがいいよ!
・お客様をお待たせしないような、今の配慮は素晴らしいね!
など、事実についてさりげなく自然体でほめています。
大人になっても、ほめられるとうれしいものです。なぜうれしく感じ
るのでしょうか。このことについての研究がありますので、ご紹介し
ます。
褒められることが、実際に脳においては「喜び」となり、お金などと
共通に「報酬」としてとして受け取られている
ということを、生理学研究所の定藤規弘教授らのグループが、世
界で初めて明らかにしました。
詳細はこちらへ 生理学研究所|リサーチトピックス
なるほど。ほめられることは、報酬と同じと私たちの脳は感じてい
るのですね。それはうれしいはずです。
通常の生活をしていると、自分の周りにほめてくれる人はそんなに
いるわけではなく、どちらかというと、ほめられるという経験は少ない
のではないでしょうか。
ほめられることに慣れていない私たちは、大げさにほめられると、
ウソくさく感じてしまいます。
ほめられることが報酬と同じであるなら、理由がわからずにほめら
れたり、オーバーにほめられたりすると抵抗がある理由も理解でき
そうです。
理由がないまま報酬をくれる人はいませんし、予想以上の報酬を
もらうと、「何かあるのかな?」と疑ってしまいます。それと同じなん
ですね。
ほめすぎは逆効果であることがわかります。
理想的なリーダーは、部下の言動の事実に対して、オーバーでな
い程度に、自然体でさりげなくほめてるようです。
適切にほめられることで、認められていることを感じることができ、
部下はやる気と自信、上司への信頼を持つようになります。
そんな部下が育ってくると、いざという緊急時には、「○○さんのた
めに役に立ちたい」と、自発的な行動でサポートしてくれるようになる
でしょう。
日常のさりげないほめるという行為で、部下は育ち、心強いパート
ナーとなってくれるのです。
今日のポイント
「『ほめる』は報酬、さりげなくほめれば部下は協力なパートナーになる!」
ただし、根拠がなく過剰に『ほめる』のは逆効果、ほめすぎにはご注意を!
みなさんは、部下にどんなほめかたをしていますか?