- 石川 雅章
- 株式会社エスクリエイト 代表取締役
- 広告プランナー
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
私たちは、日常の生活の中で、本を読んだ事のない人はほとんどいないでしょう。
本にはいろいろな種類がありますが、大きく分けると製本の仕方で区別することが出来ます。
「上製本」・・・表紙に芯が入っており、ハードカバーと呼ばれる形態。長期的な保存に適しており、高級な作りになっています。表紙と本文のサイズが違うのも特徴。本屋さんでは1,200円以上のものが多いです。
「並製本」・・・表紙に芯が入っておらず、表紙と本文のサイズも同じ形態。製本工程が簡単で、単行本、文庫本等に用いられています。
※雑誌などの印刷物は、基本的に並製本になりますが、綴じ方が下記のようにいくつかに分かれます。
「中綴じ」・・・表紙の背中部分から、中身の見開き部分までを針金で綴じる製本方式。週刊誌等でよく見られます。中綴じの主なと特徴として、必ず4の倍数のページで仕上がります。従って、中綴じで10ページとか18ページの印刷物は存在しません。背中から針金を綴じる方式のため、4ページ一緒が原則なのです。
「無線綴じ」・・・糸や針金も使用しない製本方式。本文の背中をミーリング(真っ直ぐに削ぎ落とし)し、ホットメルトという強力な糊で、本文と表紙を付けます。現在の印刷物でよく使われる製本方式です。私も、中学生の頃から手伝いで無線綴じ製本に携わってきました。ホットメルトは固形糊を高温で溶かすのですが、あの匂いと固形糊が溶けて行く様子は今でも忘れられません。
製本工程は、印刷物の製作工程の中でも重要で大切な工程です。
弊社の一番協力してくれる製本屋さんでは、断裁一筋50年くらいのベテランがいます。子供の頃からお世話になっています。
様々な工程を得て、本が出来上がっていくのです。
この苦労を知っているからこそ、本を大切にしなければ・・・とつくづく思います。
「ページ物」と「製本」についてお話させていただきました。