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アオイホノオ 4 やりたい事を見い出す為の、いくつかの大切な事

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恋愛心理 自己受容

80年代、マンガやアニメの奇才たちが集まる大阪芸術大学を舞台に繰り広げられる半分実話の青春コメディドラマ「アオイホノオ」を題材に書いています。

前回は、主人公の焔くんが、漫画家になりたい!と目標は定まっているのに、肝心の描きたい物が定まっておらず、それを探して迷走している事をお話しし、一般的にも自分の「やりたい事」が見い出せず、苦悩する事があるのではないだろうか?という事を書きました。


やりたい事を見出す。簡単なことではないかも知れません。
やりたい事はいつもやりたいようにやって来た、と言う方もおられるでしょうが、大抵の人は、やりたいと思う事も、親や先生から「やっちゃダメ!」と止められてしまった経験の方が多いからです。

それをやったら、周りの迷惑になるから。
そやをやったら勉強の邪魔になるから。
もっと役に立つ事をしなさい。
お母さんが心配だから、危ない事はしないで。



色んなメッセージとして禁止されてしまいます。


そしてその禁止令は、大人になってからも身にしみてしまって、自分で自分を縛り付け、
「やりたい」と感じる能力も奪われてしまう事さえあるのです。


よく「心のブレーキ」という言われ方がされますが、正にそんな物が働いているのですね。


そんな「心のブレーキ」を少しでも緩め、将来的な目標として「自分のやりたい事」を見出していくには、まずもっと身近な
「今、自分がしたいこと」を発見し、やってみる事の積み重ねが大切ではないかと思っています。


心理学的には良く「自己表現」という事が言われます。

自分の考えや感情を、人に伝えることも大切ですが、人に伝えるだけでなく、まず「自分の感情や想いや考えなどを、自分でわかり、それを表現する事」自体が、精神衛生上大切なこととして、私は捉えています。

部屋にたった一人しかいなくても「一人で泣いたり、笑ったりする」ことも、大切な自己表現の一つです。

たまに「自分が辛いと思う状況にいたって、誰もそれをわかってくれようとしないのだから、辛い!って訴えるのも無駄な行為だと思う」と言うお気持ちになられている方の考えをお聞きすることもあります。

確かに「人に伝える手段」として、理屈的には「無駄な行為」となってしまう場合もあるかも知れません。

しかし、自分の感情を自分で昇華し、メンタルケアのためには、独りで部屋で「苦しいんだー!辛いんだー!」と泣き叫んだりする事が必要だったりするのです。

理屈的には価値が無いと思われても、もしも今、自分が悲しかったら 、泣いてみるのです。

なんの利益にも役にも立たなくてくだらないと思う様な事でも、やりたかったら やってみるのです。

犯罪はいけませんよ(笑)



そんなの当たり前じゃん、と思われる方も多いでしょうが、それが当り前では無い方も多いのです。


「無能の人」という、つげ義春さんの漫画と実写映画があります。
主人公は河原で美しい石をみつけて拾ってコレクションにし、それを人に売って生活しようとするしがない中年男性の物語です。

周りの人や家族は「あんな石なんか集めて、何の役にも立たない。なんの意味もない、無能の人だわ」 と言う見方をされています。でも本人はそれが好きでしたくて譲れないのです。

やがて、その「名もない石達」に、彼と同じ様に、価値を見出す人達が現れるようになっていきます。

監督・主演は「笑いながら怒る人」で一躍人々の注目を浴びる事となった竹中直人さんです。

竹中さんご自身、無価値と思われる様な見向きもされなかった物事に焦点を当て、「自分はこれには価値がある」と信じてそれを世に送り出そうとして来た人の様に思います。
それは「笑い」の世界を通してですが。



人にはそれぞれ自分に適した自己表現の仕方があるものだと思います。

単純にある場面で感情を表現するには「泣く」「笑う」「怒鳴る」「嫌味を言う」「甘える」など。

人は、その場の感情表現だけではなく、より複雑な「自分の持っている何か(無意識と呼ぶ場合もある)」を表現しているのではないでしょうか?

それは仕事自体であったり、趣味だったり、こうしたブログやツイッターのようなネットの世界であったり。

自分なりに得意な表現の仕方や、表現の場があるものだと思います。

例えば、言葉による表現が得意な方は、「詩」や「小説」など文芸を通じて、書いたり、読んだりすることで自己表現するものでしょう。

私自身は、自分の感情や考えを、上手く言葉にするのが苦手で、絵で表現する方が合っていたから絵描きを目指したように思います。最初からそう意識していたわけではありませんが。


あるいは「楽しい」気持ちを表現する時に「楽しい」と口に出すよりも、もっとピアノの鍵盤を叩いて「曲」として表現した方がよりしっくりすると感じる人が、「音楽家」を目指したりするのではないでしょうか?


自分の感情を「自分の感情として表現するよりも、他人の感情として表現する方が、より感情表現しやすい」とか「人の感情や人生のストーリーを理解し、自分のことのように感じ、表現できる」というような方は「役者さん」になるかも知れません。


自分の中に「攻撃性」があって、人を切り刻むことで感情が充足できる人は、「外科医」になることが天職かも知れません。


本来、攻撃性から「人を切り刻むこと」は犯罪以外の何物でもなく、価値が無いどころか有害な行為となってしまうわけですが、ほんの少し方向をずらしてやるだけで、世の中に無くてはならない価値が生み出されるわけです。


コンピュータのハッキングなども、そのコンピュータの知識と、その知識を発揮することで優越感や万能感、世の中の注目を得ることが目的で行われる犯罪になるのですが、それを逆にコンピュータのセキュリティの仕事に向ければ、社会に貢献できるりっぱな仕事ともなるものでしょう。


人は「自分の力」みたいなものを誰にも認めてもらえないと、「どうして誰も認めてくれないのだ! 」と怒りの感情にかれる場合もあるでしょう。

そうするとどうしても「無理やりにでも認めさせたくなる」か「どうせ誰も認めてなんかくれない」と捨て鉢になるかしてしまうものです。

小さい頃、「自分の力」を自覚し始めるころ、そんな「自分を認めてくれる人」がいるか、いないかで犯罪者になってしまうか、社会に貢献できる人になるか、本当は力があるのに捨て鉢に生きる事になってしまうか、その別れ道があるように思えます。


その認めてくれる人と言うのは、大抵は「親」なのでしょう。

そうした意味でも大人になってからは
「親の価値観は親の価値観」
「自分の価値観は自分の価値観」

と切り離して考えられるようになる事が大切です。

それを「自立・自律」と呼びます。
何も経済的に親に頼らなくなる事だけが自立ではありません。


ちょっと特殊な職業ばかりあげてしまいましたが、それは「自己表現」と言う事を少しでも説明しやすいと思ったからです。

続く








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2021年公認心理師(国家資格)取得13年間で1万人以上の相談実績を基に、深く人を理解し心のもつれた糸を解きほぐします。恋愛が出来ない、自己否定感、人と接するのが怖い、夫婦間の亀裂など、人間関係全般、アスペルガーの方の社会適応などのご相談。

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