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とにかく留学させたい「親」と、留学拒否症の「親」

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留学

カナダ・アルバータ州の教育制度のもと、世界標準の思考能力を養う高校留学。

「留学生」というカテゴリーに入るのではなく、「カナダ大平原の小さな町」の一員となり、生涯に渡りカナダに故郷を持てる、新しい高校留学をスタートさせました。


興味を持っていただき問合せをいただくのは非常に光栄ですが、「あれ?」と思うことも多々あります。

ある日本の親たちの「とにかく子供を留学させたい!」心理です。


このような問合せが結構舞い込んで来ます。

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現在3歳の子供を、10年後の中学入学同時に、カナダへの留学を検討中です。

その10年後に向けて必要な準備、学んでおくべきことは何で、どのように出来るのか、教えていただきたいです。
留学させる目的は、せまい日本の堅苦しい環境ではなく、そういった常識にとらわれず、のびのび育って欲しいとおもったからです。

_______________________ 

お答えすることは:

「今は留学、その準備など考えず、3歳の脳が自然に発達するのを支えてあげて下さい。」


これしかないですが、恐らくこの3歳児は、英語教材に埋もれ、英語教室のはしごをしながら育つのではないかと危惧の念が湧いて来ます。


発達心理学の見地から言うと、3歳~6歳は、周りの事すべて好奇心を持ち、何でも自分で試してみることで脳を大きく発達させる大切な時期です。

「周りのこと」も、親が意図的に与える環境(英語教材、英語学校、塾、習い事や、教育玩具)などではなく、自然に生活する中で周りにあるもの(植物、動物、家具、社会環境、人間)をいっぱい観察する機会が必要です。


本の読み聞かせも大切。

母国語で、ですよ。 日本語での本の読み聞かせ。


親がカタカナの妙な英語で本を読んでも効果はありません。

機械から流れる英語の音も子供の脳には入りませんよ。

親が母国語である日本語を使い、子供の脳に「想像力」が芽生えるのをサポートすること。

これが必須です。


3歳~6歳児には時間もたっぷり必要です。

「英語」「習字」「お絵かき」「バレー」「体操」。。。と連れまわされている3歳児は、遺伝子で人類に組み込まれている脳の発達を、わざわざ阻害されているようなものです。


自分を「教育熱心」だと勘違いしている親により、自然な脳の発達を阻害された子供は、大体10~11歳位になると急に大きな壁に突き当たります。

自分で「想像力」「創造力」を使う能力が育っていないので、立ち往生することが多くなります。


そして。

その「想像力」と「創造力」こそが、カナダの教育制度の中で成功するためには絶対必要な能力なのです。

世界標準の思考法クリティカルシンキング理解を助けるのが、カナダの小・中・高校の役割です。


周りを観察し、自分の「なぜ?」をみつけ、それを解決するまでのプロセスがクリティカルシンキングです。

「なぜ?」、つまり「問題」を自分でみつけることの出来ない子供には決してしないこと。

これが留学するためには必須です。

_____ 


相談者の留学の目的は、「狭い日本の堅苦しい環境での常識にとらわれずのびのび育ってほしい」とのことですね。


曖昧、抽象的でわかりにくいですが、「のびのび育つ」部分を取り上げるとしたら、まず今から親が勝手に「中学から留学」などという道を決めて子供の訓練をするのは、全く正反対と思います。

どうですか?


また、日本人の遺伝子を持っているお子さんは、成長していくと日本の常識の方が心地よいと思うかも知れませんよ。

今から決めることは余りにも親の自己中心的な考えだと思えます。


他にも、小さな日本の子をインターナショナル幼稚園に通わせている親からの問い合わせも来ます。

最近は、「とにかく英語で教育しますよ」と謳う似非インターナショナル学校が日本にもひょこひょこ出現しているようですね。

これについては他の回答に詳しく書きましたのでお読みください。


これも正に、子供の脳が発達しきれていないうちに、親の希望のみで子供の自然な環境を一変させてしまっている心配なケースだと考えます。

効果がないばかりか、日本で、日本語で育つ子供が普通に発達していく能力が欠如する可能性は否定できません。


じゃあ、英語言語が発達するかというと、それも大いなる疑問です。

家に帰るとまったくの日本語環境。

社会でも日本語環境。

親も日本語。


言語の発達を一番大きく助けるのは、親と、同年代の子供と社会環境です。

同年代で英語を母国語とする子供たちが存在していない場合、また英語を母国語とする親ではない場合、無理やりの似非インターナショナル学校での教育は、子供が「のびのび」自分の特性を発達させるには大きな障害となると思います。

 

子供が10歳を過ぎたあたり。

急に脳が変わり始めます。

自然に育った子供なら、本来遺伝子に組み込まれていた能力が開き始めます。


英語の勉強も実はその年代からで十分。

クリティカルシンキングの基本、「なぜ」を考える英語の勉強を始めるのに最適な年齢です。


そして、親が「うちの子は面白い想像力と創造力を持っている!」と思ったら、カナダの教育を考えてもいいと思います。


「想像力」と「創造力」ってどうやって判断したら。。。

と思う方に良い方法をお教えします。


子供に「物語」を語る能力があるかどうかです。

子供が何でも話をするときに、単に言葉の音の発声(短い名詞や動詞だけ)ではなく、きちんと順序、原因、結果のあるストーリーを語れるかです。


これもまた「カナダ留学」には必須の能力です。


残念ながら、日本の教育では、この「ストーリーを語る能力」は育ちません。

決まった事実の丸暗記教育では無理です。


生まれた時から、自然に周りに興味を持ち、その興味を親が自然に助けて来た子供が成長と共に発達させる能力です。

前述の「読み聞かせ」も大きな助けになります。


過去ずっとクリティカルシンキングの指導をして来た日本の子供たちも、13~14歳位からこの能力の差が顕著になりました。


ぐん!と開花する子。

脳が何歳かの時に「ストーリー能力」をブロックしてしまった子。

結局遺伝子が開かないで育って来たのかも知れません。


もちろん、後者には「留学」は勧めません。


逆に、「ぐん!と開花」した子供は、日本においておくのは能力の無駄遣いです。

世界レベルの教育をカナダで満喫すべきだと思っています。


そんな子供のための「新しい高校留学モデル」を作ったわけです。


最後に一言。


「とにかく子供を留学させたい」心理に陥っている親がいる傍ら、「とにかく子供を日本においておきたい」親もいますね。

特に理由もないのに。

「日本でいいです。」と。 

外国の教育事情を知ろうともしません。


「日本がいいです。」という論理的な理由があればまだしも、「日本でいいです。」などの曖昧、自分勝手な理由で子供の留学意志を摘み取る親も、今の日本の大問題だと感じています。

内向き日本は、実は親の問題。


親の意志、希望、思い込みだけで子供の将来を決めることは、とてもとても勝手だと思います。


大切な子供のために賢明な選択をしてあげて下さい。


Good luck!

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カナダの小・中・高校の教育課程を基にした指導をしています。
クリティカルシンキングの基本が出来た生徒は「カナダの小さな町での留学・ボランティア」で自分本来の能力を発揮中です。
Super World Club(大澤眞知子、Robert McMillan)  


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