「売上を伸ばし続ける店長」がしているPDCAのまわし方：その５５

第6章　ACTION：一貫性のあるビジョンを持って次のサイクルに繋げよう・・・・スムーズに2サイクル目に繋げよう
④PDCA1周目のACTIONは、2周目のPLANと同時に進めよう

「Ｍ部長、質問があります。PDCAのCHECKとACTIONで、PLANの時と同じ調査を行って『店舗力診断シート』を作ったのですが、2周目に入ったら、またPLAN作りをするんですか？『店舗力診断シート』は、同じ物を使ってはいけないんでしょうか？」

「売上不振店復活プロジェクト」の研修に参加していた店長からこんな質問が飛び出しました。
結論から言いましょう。
1周目のCHECK～ACTIONで作成した「2回目の店舗力診断シート」は、2周目のPLANに使います。この「2回目の店舗力診断シート」を使って、SWOT分析をし、戦略を立て、戦術を決めるのです。つまり、PDCAの2周目のPLANは、1周目の最後のACTIONと重なるというわけです。

PDCAをスタートさせて、順調にCHECK「評価」、そしてACTION「改善」まで進んだら、そこで一段落ではあるのですが、店は動き続けているのです。PDCAがゴールを迎えても、今日もお客様は来店されます。つまり、本来PDCAは、止まってはいけない仕組みなのです。
これが、PDCA1周目のACTIONは、2周目のPLANと重なるという説明の意味です。おわかりいただけましたか？

しかし、PDCAを上手く廻していない店や企業は、CHECK、ACTIONまで来たら、一度立ち止まって、１～2ヶ月をかけてもう一度PLAN作りをします。これを毎年繰り返しているのです。これでは、毎年春頃は、DOの無い状態になってしまいます。半年サイクルの店ならば、秋にもDOの無い期間が出来てしまいます。理想的なPDCAは、1年中DOを継続している店です。DOをしながら、CHECKをし、ACTIONで改善を検討し、同時にPLANを立てていくのです。

PDCAを上手く廻している店長は、4月に新しい期が始まる2ヶ月前に、もうPLAN作りを始めている

私がいたあるチェーン店の優秀な店長は、4月になると同時に新しい目標に取り組みたいと考え、2月頃から次の期の準備を始めています。しかも、この準備は、そのままその期の業績の確認となるので一石二鳥だというのです。優秀な店長は、行動がひと味違いますね。

DOが、PLANと重ならないのは、1番最初のスタートの時だけです。その後は、CHECKの時期になっても、ACTIONの検討をするときもDOは継続しています。そして、サイクルの最後の月になったら、次の期の目標と戦略戦術を決め、そのままの流れで新しい「行動計画書」に取り組むのです。

止まっても良いのは、業績目標の区切りだけです。でも、それは「仕組みの上」だけのこと。現場では、お客様が途切れない限り、PDCAは回り続けるのです。もちろん、DOの途中で、PLANを見直すときがあるかも知れません。その時は一度DOを止めることはあるでしょう。しかし、店は動き続けているし、お客様も来店されています。そのことは忘れないようにしてPDCAに取り組んで行きましょう。

ではまた明日。

※「売上を伸ばし続けるPDCA」「ショップPDCA」についてのセミナー、研修、コンサルティングなどについては、弊社までメールをいただくか、このホームページの「お問い合わせ」「お気軽にご相談下さい」から、お問い合わせ下さい。ご連絡をお待ちしております。