米国:KSR最高裁判決後自明性の判断は変わったか?3(2) - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
河野特許事務所 弁理士
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対象:企業法務

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米国:KSR最高裁判決後自明性の判断は変わったか?3(2)

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米国特許判例紹介:KSR最高裁判決後自明性の判断は変わったか?(3)(第2回) 
〜組み合わせ自明に関する教科書的事例〜

   Agrizap, Inc.,
   Plaintiff-Cross Appellant,
     v.
   Woodstream Corp.,
   Defendant-Appellant.


河野特許事務所 執筆者 弁理士 河野英仁 2008年6月2日


2.背景

 Agrizap(以下、原告)はU.S. Patent No. 5,949,636(以下、636特許*3)の特許権者である。636特許はネズミ等の小動物を感電死させる駆除装置である。図1は駆除装置の構成を示す斜視図である。図2はスイッチの断面構造を示す断面図である。


図1 駆除装置の構成を示す斜視図


図2 スイッチの断面構造を示す断面図

 駆除装置は高電圧発生器、タイマ及びスイッチモジュール等を備える本体1、ケーブル150,151、スイッチ100及び接地棒90等により構成される。スイッチ100の上面にはアルミニウム等の導通性板94が取り付けられている。小動物が導通性板94に触れた場合、スイッチモジュールは抵抗値の変化を検出する。

 スイッチモジュールは抵抗値の変化を検出した場合、トリガ信号をタイマへ出力する。タイマはアクティブ信号を高電圧発生器へ出力し、高電圧発生器は高電圧を導通性板94に供給する。これにより導通性板94に触れた小動物は感電死することになる。タイマは一定期間経過後、高電圧発生器へオフ信号を出力する。

 Woodstream(以下、被告)は、各種ねずみ取り装置を全米で販売する業者である。原告と被告との間の本特許に係る契約関係のもつれから、原告は被告を特許権侵害であるとしてペンシルベニア州連邦地方裁判所に訴えた。 (第3回につづく)
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