生活に根差した家づくり? - 建築プロデュース - 専門家プロファイル

松岡 在丸
松岡在丸とハウジング・ワールド 
東京都
建築プロデューサー

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対象:住宅設計・構造

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生活に根差した家づくり?

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家づくりで大切なプランニング。多くの方が考えるのは、各論です。例えば、キッチンが使いやすいか、リビングが日当たりが良いか、寝室は静かか、など。

しかし、人間の生活というのは、時間と共に場所を移動します。外で働きに出ている方や学校に行っている子供たちを除いて、一日の大半を家で過ごす専業主婦の方などは、ご自分がどの時刻に家のどこに居るのか、ということを考えてみることをお勧めします。


早朝から午前にかけて

寝室で目覚め、身支度をします。そしてキッチンで朝食を整えるわけですね。場所は、

寝室→洗面所→キッチン

と推移していきます。

家族が起きて来て、朝食になります。この時、

キッチン→ダイニング

となるわけですね。


午前から午後にかけて

午前中、家族が出掛けた後、多くの主婦の方は家事をします。掃除や洗濯ということですね。この時は、活動領域は掃除する箇所全体ということになります。2階建てなら、階段を上がってベランダにも行くかもしれません。しかし、ある程度の家事が終わって一息つくのは、多くの場合、リビングかダイニングということになりますね。

そして昼食の用意するとしましょう。ここでまたキッチンに移動します。つまり、午前から午後にかけての活動範囲は

ダイニング→家全体(2階含む)→リビング→キッチン→ダイニング

ということになります。お昼前後の動きはLDKが中心となりそうですね。ところが、時々昼寝の時間を取ることがあります。じっくり寝る方は寝室に行きますし、仮眠程度ならリビングのソファで、ということになります。


夕方から夜にかけて

夕食の買い物などに出掛け、帰宅すると洗濯物を取り込んだり食事の用意をしたりと、また家事に追われます。家事室というのがある家は少ないのですが、ほとんどはLDKで行なわれることと思います。

ですから動きとしては

リビング→ダイニング→キッチン

という感じになるでしょうか。

家族が帰宅する頃、キッチンにお母さんが居るということはよくあることですね。そして家族が揃ったらダイニングでみんなで夕食を楽しみ、リビングで団らんします。

家族と過ごしてから一日の終わりにかけては、

キッチン→ダイニング→キッチン→リビング→風呂→洗面所→寝室

ということですね。


寝室から始まって洗面所、キッチン、ダイニング、家全体(2階含む)、リビング、ダイニング、キッチン、風呂、洗面所、そして最後にまた寝室に戻るということですね。

さて、この一日の家の中の動きを見ていると、それぞれの部屋が東西南北のどの位置にあるべきなのか、ということが見えてくるのではないでしょうか。それと共に、階段や玄関の位置、そして太陽の動きとの連動など、考えるべき要素が分かってきますね。

今回は一日のほとんどを自宅で過ごす主婦の観点から、ほんの一例としてパターンを紹介しましたが、生活パターンというのは個々に異なります。また、子供の成長や家族の形態の変化と共に変わっていくものでもあります。

今の自分、そして将来の自分について、どんな生活パターンになったとしても流れの良い家づくりを心掛けたいですね。

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