ようやく暖かい気候が続くようになりました。暖かい季節になると、身体もほぐれて、気持ちもなんだか穏やかになってきます。身体の状態の変化によって感情も大きく変化することは、皆さん経験的に体験していることであると思います。とくに季節の変わり目はそのような環境と感情の関連を感じやすいですね。
楽しい、寂しい、辛いなどの感情を認識するのは脳の働きです。このような感情は、もっとお金が欲しい、認められたい、子供が欲しいなどの願望を生み出します。それも脳(大脳皮質)が発するものです。そして、大脳皮質は願望を満たすために色々な指令を身体に出すのです。我々人間は、大脳皮質と手足を発達させ、このような願望を実現させて、文明社会をつくってきました。
そもそも、脳は生物の発生からいくと、随分後からできたものなのです。脳がない生物も存在します。生物の中で、脳がないものはあっても「腸」がない生物はいません。腸は外部からのエネルギーを吸収し、いらないものを排泄するという生命活動には必須の役割をもったものなのです。
最近では「腸は第二の脳」というように人間の「こころ」に大きな影響を与えてると言われています。なんとなくイライラすると思ったらお腹が空いていた。気分が滅入っていたけど甘いものを食べたら元気になった、便秘が改善したら気分がすっきりした、など思い当たることも多いでしょう(文明社会にあって見落としがちではありますが)。
腸はこのように「エネルギーを吸収する、廃棄する」という原始的な欲求を脳に発信する大本なのです。人間においても腸は腹腔内から骨盤の中にかけて、小腸は6~7M,大腸は1~2Mあり、多くの水分と血液を有する重要な機関です。胃はもちろんのこと、腎臓や肝臓、卵巣や子宮とも隣り合わせでお腹の中にひしめきあっています。
脳(大脳皮質)の願望によって、このような大切な腸を軽視していませんか?原始的な力強い感情の発信源である腸が満たされなければ、脳もいつまで経っても満足してくれないかもしれません。このたび内容も新たに発売した「はじめての妊活!カラダを温めれば不妊は治る!」では、お腹のセルフケアについても記載があります。是非参考にしていただいて、お腹の中から元気になってみてください。
鍼灸師 小林
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