大園 エリカ
オオソノ エリカ名作「ジゼル」 【番外編】
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(前回の)名作「ジゼル」【大失恋 (!?) ストーリー】①&② 楽しんで頂けましたでしょ~か? (^^ゞ~♫
ちなみに写真でご紹介した主役の ジゼル・アルブレヒト・ヒラリオン の衣裳は(Act 1・2 とも)、私が自分でデザイン・手作りしたものです。♫ (^^✿
私は正式に裁縫を習った事はないのですが、バレエ団時代に衣裳や頭飾りを作らされた事がキッカケで、いつの間にか衣裳作りが趣味になり、いつも自分やパートナーが踊る時の衣裳や生徒達の衣裳を自ら手作りする様になりました。♫
では改めまして今回は番外編という事で、その「ジゼル」にまつわるお話しを、私の得意分野である感じるままに、気まま~♫ な スタイルで皆様にお伝えして行こうかと思います。
考えてみたら「ジゼル」のストーリーは、皆が失恋していますよね~。(涙)
ジゼルは貴族のアルブレヒトに、ヒラリオンはジゼルに、婚約者のバチルド姫はアルブレヒトに、そして女王ミルタを始めとするウィリー達は元婚約者達に・・・。
そして最後に自分が本当にジゼルを愛していた事に気付かされたアルブレヒトですが、時はもうすでに遅しでジゼルはウィリーになってしまった為、最後はお互い愛し合いながらも結ばれず失恋する訳ですね~。
実はこの「ジゼル」のストーリー、あまり知られていませんが原作での結末というのがあるのですね。 (現在世界中で上演演出されているものではカットされてしまっています)
それをご紹介致しましょう。
ウィリー達が支配する夜が明け、ジゼルの愛の力に守られたアルブレヒトは命を救われるのですが、愛するジゼルはもうこの世に戻る事のできない、決して結ばれる事のない存在です。
夜明けと共に自分の世界に戻らなければならないジゼルは、アルブレヒトに永遠の別れを告げる時、これからも生き続けて行かねばならない彼の為に「心優しい婚約者バチルド姫に、貴方のその愛を与えて欲しい」と懇願しながら、花の茂みに消えて行きます。
それが愛するジゼルの最後の願いである事を知ったアルブレヒト。
その時に彼を心配したバチルド姫とクーランド公爵(バチルド姫の父親)一行が、彼を迎えに来ます。
そしてアルブレヒトはそのバチルド姫に手を差し伸べ、昏倒して幕が降りる・・・というのが、オリジナルの本当のストーリーなのでした。(何とそれぞれに愛のある、美しいお話しなのでしょうか!)( ; _ ; )~♡
今現在演出されている「ジゼル」の演出の終わり方よりも、この詩人ゴーチェが書き下ろしたオリジナルのストーリーの中にこそ、私は真実の愛の姿を垣間見る事ができて、より感動致します。☆彡
そう感じたので、実は私は自分が踊る時に「オリジナルの演出にできないだろうか?」と提案してみたのですが、何故かパートナーを始めとする男性陣からは「ジゼルとアルブレヒトの愛に焦点を絞った演出の方が良い!」と猛反発を喰らいました。(笑)
何故なのでしょうね~!? こんなに美しいのに・・・。(^^;)???
きっと浮気性な男性陣には現実的過ぎる結末なので、ロマンを感じないからなのでしょうか?(笑)
それはご自分の私生活からの思い・願望からなのでしょ~か???(笑)(・・・あ、今 冷や汗をかいている殿方がいますね!? なんちゃって♫(笑))(^^ゞ
ちなみに現在の演出では Act 1 にしか登場しないバチルド姫は、どちらかというと冷たいイメージに演出される事が多い様ですが、原作では心の優しい一人の女性として描かれています。
心が冷たい婚約者とする方が、浮気する男性には言い訳が出来て罪悪感が減るからなのでしょうか・・・!?
(・・・あれ? 何か今日の私はやけにシビア~ですねぇ♪)
私は原作の方の終わり方に本物の愛と深みを感じますが、皆さんはどちらがお好みでしょうか?(^^ ♡
本物の愛というものは広く大きなものなので、最終的には全ての人が幸せにならなければ、自分にも幸せは訪れない様に私は思います。
現在演出されている版も勿論素敵なのですが、もう一つ深く突っ込んだ所で "愛" を観てみると、原作の終わり方の方がそれぞれの登場人物達に幅広い愛が感じられて、より完璧なストーリーになっている様に私は感じます。☆彡
そこで見落とされがちなのが一人の若者である森番のヒラリオンでしょうか?
実は「ジゼル」の中で一番気の毒なのは彼なのでは!? (;_;)(涙)
でもああいう結果を受けなければならなかった彼は、生前(又は前世で)一体どんな因果を積んだのでしょ~か!? 《゚Д゚》!?(笑)
・・・と、又々シビア過ぎる結論に来てしまいましたので、炎上を避ける為に(!?) 今回はこの辺で止めておきます♫ _(_^_)_ (笑)
ジゼル・・・・・・・・大園エリカ
アルブレヒト・・・・・VALENTIN BARTES
※「ジゼル」Act 2 よりパ・ド・ドゥ(二人の踊り)は、良くコンサートやコンクールなどでも抜粋で踊られます。