大園 エリカ
オオソノ エリカ名作「ジゼル」 【大失恋(!?)ストーリー】 ①
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前回は「失恋」がテーマだったせいか、私の頭にロマンティックバレエの代表作として有名な古典作品「ジゼル」の名作ストーリーが浮かんで参りましたので、ご紹介致します。
クラシックバレエには、100~150年以上も伝統を保ちながら受け継がれて来た素敵な作品が沢山あります。
その名作の殆どは、やはり"男女の恋愛" を基軸に表現される作品が主なのですが、今からご紹介する「ジゼル」という作品もその中でも大変優れた名作の一つで、時代を越えた人間の普遍的なテーマ "愛" が色濃く表現される作品です。(バレエ通からも大変愛される名作です)
時はヨーロッパ中世。
病弱でありながら踊る事が大好きなジゼルという若い村娘を、どこかで見かけて気に入ってしまった公爵アルブレヒト(ヨーロッパではアルベルトと呼ばれます)は、バチルド姫という美しい婚約者があるにも関わらず、身分の違うジゼルに会う為に自分の身分を隠し、村人に変装して彼女に近づきます。
そして彼に恋してしまうジゼル。
しかしそれを知ったジゼルを愛するもう一人の青年、森番ヒラリオンは嫉妬に駆られ、度々村を訪れるアルブレヒトの身分を怪しみ、そして彼が貴族である証拠を掴み、村の皆に暴露してしまいます。
村娘という身分のジゼルは、貴族であるアルブレヒトとは決して結ばれない事、そして彼には美しい婚約者までいた事を知りショックのあまり理性を失い、絶望のあまり心臓が破れて息絶えてしまい、Act 1 は 幕を閉じます。
✿「ジゼル」Act 1より ✿
ジゼル・・・・・・・・大園エリカ アルブレヒト・・・・・ILIR KERNI(クロアチア・ザグレブ国立バレエ劇場プリンシパル)
(彼に恋したジゼルが、彼の自分への思いを花で占う有名なシーン)
ヒラリオン・・・・・VALENTIN BARTES(ルーマニア出身のソリストダンサー)
※悲しみのあまりに気が狂れてしまうジゼルを、プリマバレリーナがどう演じるのかも、観客に取っては見所の一つです。
この後ジゼルは、村人や母親が彼女を心配する中で一瞬正気に戻り、自分を愛する母に駆け寄った後、無意識に愛するアルブレヒトを求めて彼の方へ・・・。
アルブレヒトがそのジゼルを抱きすくめようとした正にその瞬間、ジゼルは心臓が事切れ、彼の腕からすり落ちて亡くなってしまいます。(;_;)
続き(「ジゼル」Act 2 ) は次回へ。