対象:インプラント・歯科口腔外科
インプラントの実績でよく、経験何年、挿入数、症例数、成功数とありますが、これはそれぞれ何を意味するのですか? 患者の立場からして大事なのはどの数字なのでしょうか?
北島さん ( 長野県 / 男性 / 44歳 )
回答:3件
実績について
はじめまして、むつみデンタルクリニックの倉田です。
経験年数は、インプラント治療を始めてからの年数です。
長いにこしたことはありませんが、「年間1本を10年」の先生よりも「年間10本を1年」の先生の方が信頼がおけます。
挿入数、症例数は今までにどれほどのインプラントを入れているかを示しています。
患者さんによっては複数本入れますので、挿入数>症例数となります。
これも「20年かけて100本」(年間5本)の先生よりも「5年かけて80本」(年間16本)の先生の方が信頼がおけます。
成功数はインプラントが成功した数です。
これに関しては、特別気にする必要はありません。インプラントの10年経過時の成功率は90%以上と言われています。これよりも極端に低いようですと問題ですが、そのような人は公表しないでしょうし。
また、100%ということもありえません。経験を積めば積むほど、自らの失敗とは関係なく、インプラントが結合しないケースとめぐり合います。そのような時にどのような対応ができるかが問題ですが、少なくとも何百例もこなした方で、100%の成功率の方はいらっしゃいません。
さまざまな言葉がありますが、一番重要なのは『年間どれほどの症例数をこなしているか?』ですね。
目安として、『年間50症例以上を5年以上続けている』先生でしたら、どのようなケースにも対応できる腕をもっていると思います。
千葉県松戸市 歯科 むつみデンタルクリニック
歯HOO!ブログ〜松戸市の歯医者さん〜
回答専門家
- 倉田 友宏
- (長野県 / 歯科医師)
- 倉田歯科医院 院長
長野県でインプラント治療を中心にお口の健康をサポート
虫歯・歯周病治療からインプラント、レーザー治療、メタルフリーの審美治療まで幅広い治療で患者様に多様な選択肢をご提供しています。2014年からは地元の長野県でお口の健康をサポート。健康な歯を長く使っていただくため、予防に力を入れています。
倉田 友宏が提供する商品・サービス
金田 竜典
歯科医師
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インプラントについて
こんにちは 北島さん
歯科医師の金田 竜典です。
経験年数はインプラントを手がけて何年経ったかです。
これは極度に短いと問題ですが、長ければOKというものではありません。
というのもここ3〜4年でインプラントの術式は大きく変わりましたので、経験年数よりも学会や講習会へ定期的に行っているかが問題になります。
埋入本数と症例数は年間に何人の患者様に何本インプラントを埋入したかです。
目安として最低年間240本埋入手術をしているところを選んでください。
成功率は埋入したインプラントの生存率でノーベルバイオケアだと、
96%〜98%というデータがあるので、これに近いところを選んでください。
山内 浩司
歯科医師
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インプラントの実績
北島さま(44歳)はじめまして、山内(45歳)と申します。
いかがでしょう、北島様もそろそろ仕事の場などではベテランとは行かないまでも、中堅どころとして評価をされるご年齢ではありませんか。小生もひたすらに前向きに歯医者さんを続けていたら、いつの間にか中堅どころとして評価を受けるようになってしまいました。そしてインプラントの臨床経験年数も十数年余となりました。そこで多少老婆心的な回答を寄せてみようと思います。
いまから15年前のインプラント治療は、一頻り歯周病や歯周外科、噛み合わせや修復捕綴を総合的にこなした上でその上のステップとしてのインプラント治療でした。オクルーザルリコンストラクション(咬合再構築)の名の元に、多くの歯を削るジレンマからインプラント技術によってそのオーバートリートメント(治療のし過ぎ)から開放されたのは、患者さまだけでなく、私歯医者自身も同様でした。歯を繋げず、削り過ぎず、入れ歯ではなく、素晴らしい機能の回復を実現してくれるインプラントに当時の私は興奮さえし、一喜一憂を患者さま方と共に経験してきました。当時は1年にインプラントを50本も植立させていただく事は歯科業界の中でも凄い事だったように記憶しています。何しろ現在の進化してきたインプラントに対して、それ相当の難しさもあり、歯科技工士も特別の勉強が必要で、毎週のように一緒に研修に出かけるような日々でした。。。
・・・ということで、経験年数に対しては一日の長があると思います。
補足
・・・ということで、経験年数に対しては一日の長があると思います。
もちろん現在のインプラントは進歩し、よりシンプルに簡便になってきました。テクニカルエラーを減らす意味では素晴らしい事です。一般にインプラント治療が浸透してきたことで、私のような者でも年間300〜400本も植立させていただく時代にもなりました。
しかし数だけでもないでしょう。歯医者や歯科医院を選ぶ際にはカウンセリングの時の印象や、実際の臨床報告を見せていただくようになさってください。前向きな先生方は、未来のために必ず臨床写真などを大切に保管しています。またインプラントに付帯する設備も有るに越したことがありませんね。
シンプルなインプラントは、適応症を見誤らなければ高確率で成功します。患者さまにおかれましてもシンプルにご自身に合うか合わないかのインスピレーションも大切にしていただければと思います。
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