デザインの話し その2
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2007-06-07 23:07
商業・工業両方のデザイン力が要求されるのです。
昭和30年代、丁度丹下健三(東京都庁の設計者)が花形だった頃は機能主義(機能的なものこそ美しい)が全盛でした。
昭和40年代に入って磯崎新や黒川紀章が脚光を浴びると機能一点張りのデザインに批判が集中し感性に訴えるデザインが持て囃される様になりました。
現在は混沌とした状態で、様式と呼べるデザインが生まれなくなって久しいのが現状です。
渡辺篤の建築探訪は好きで、ゴールデンタイムでもないのに良く見ています。
でも気になる事が少し・・・。そう感性に訴えると云うか、気をてらうと云うか、奇抜な事をしてより世間の注目を集めたいと云う魂胆が見え隠れしてなりません。もっと構造計画をしっかりやれよ、とか、こんなに大きい窓造ったら室内の温度調節が大変やぞ、とかが見えてしまうのです。
理工系が敬遠されて久しい日本ですが、もう少し工業デザインを勉強されてはと、老婆心ながら思ってしまうのです。
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このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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