中村 亨
公認会計士
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繰り上げ返済の優先順位について
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どのように繰り上げ返済すべきかは今後のご計画によって異なりますので、一概には言えません。
税制面(所得税)だけ考えますと、(1)に係る借入金利につきましては不動産所得の計算上、経費算入が可能です。年間200万円の繰上げ返済分の借入金利はざっくりで、200万円×2.375%で47,500円。これに係る所得税は税率を20%と仮定すると9,500円ほどになります。
一方(2)に関しては居住用ですので住宅ローン控除の対象であれば、40万円(4,580万円×10>40万円)の税額控除が可能かと思います。
年間200万円の繰上げ返済を(2)の借入金で行なったとしても住宅ローン控除の最高限度額40万円を下回るまでは繰り上げ返済の有無ではなにも影響いたしません。
従いまして、現状税制面でのメリットが大きくないのであれば、金利の高い借入金を繰り上げ返済するほうが有利かと思います。
但し、どのように返済すべきかの判断は短期的な見方をするべきではなく、当初申し上げた通り今後の将来設計、例えばお子さんが生まれたときにどうするのか(継続して共働きが可能なのかなど)、(2)の借入金が3年経った後、どのような金利を選択するのか(短期か長期か、また固定か変動か等)等によって異なります。
世論の動向は固定の長期金利に移っていますが、各家庭によって将来設計は異なりますので必ずしも世論にならうことがいいともいえません。
評価・お礼
リキオ さん
ありがとうございました。とても参考になりました。住宅ローン控除のあるうちは税制面であまり影響がことがよくわかりました。ローン控除があるうちにアパートのローンの完済めざしてがんばります。
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この回答の相談
夫31歳 妻(私)35歳 子供なし夫婦です。
税込年収:夫650万 妻830万(家賃収入含)
現在、2件で6830万程度、どちらも妻名義の住宅ローンです。内訳:?2003年12月当時妻独身で住宅兼アパート建設… [続きを読む]
リキオさん (東京都/35歳/女性)
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