- 廣部 剛司
- 代表取締役
- 建築家
Tre volte (トレ・ヴォルテ)
-
これは、1,2階をつなぐ階段です。
外部にも庭とテラスをつなぐ階段がありますが、
こちらは家の中のパブリックなスペースとプライベートなスペースをつないでいます。
コンクリートの打放、ガラスといった強い素材。塗り壁のテクスチャー、床の木材。
素材の質感は硬いものと柔らかいものが組み合わされていますが
線的な要素の強い空間です。
そこで階段の手摺には曲線の柔らかさを持たせたいと思いました。
設計図の状態でも納得がいかず、現場に入ってからも様々なスケッチを繰り返して
辿り着いたのがこんなカタチです。
一つ一つのユニットは華奢で揺らいでしまいそうな造形ですが
それをそっと重ね合わせることで
(実際はしっかりと溶接をして)
手摺として必要な強度を確保しています。
手間はかかりますが、重量感を置き去りにしてしまったような
柔らかいカタチが生まれました。
これを触りながら階段を上下することで
日常の中に「ここにしかないリズム」が生まれていくはずです。
2011-03-09 10:00
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