名古屋のBLACK ROOM
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2007-11-30 02:03
映像と音はもちろん最高なのですが、闇の空間自体の魅力です。
何も見えないと言えば、夜の山の中や長野の善光寺でも真っ暗の中を歩きましたし、電気を消せば自分の部屋でもあり得ますが、ここの闇は特殊な空間でした。たとえると宇宙船に乗って宇宙空間を見ているような感じです。
まず、部屋にはいるときもオートで開閉するので、手でドアを開けることがありません。部屋という感覚を受けることなく入室しています。はいると椅子だけがほんとに弱い光に浮かび上がっているので着席しますが、いくら目をこらしても部屋のエンドが見えません。完全に反射をしない素材を使っているので、この弱い光では床、壁の存在を確認できない状態です。
自分の体のみがボーッと浮かび上がり、それ以外は完全な闇です。
宇宙船と言ったのはその状態で、コックピットは明かりがついて、宇宙空間には光を反射するものがないので、似ているのではないかと思ったのです。
何も見えないと聴覚も敏感になるでしょうが、ここではエアコンの音もしないように輻射冷暖房です。エアコンの風切り音はエアコンの位置を想定させるし、風圧は空気を意識させるので、それらも排除しているわけです。
さらに椅子は前後左右にリクライニングし、体は椅子に固定されている感覚でなく自由に動きます。
10分程度の短い時間でしたが、はっきりと目を開けての瞑想状態は、いろいろなことが頭の中に浮かんで、出てきたときにはとてもリフレッシュした感じでした。座禅の後のすっきりした感覚にもにていますが、短時間という意味ではこちらの方が上です。
一日一回はこのような空間で過ごしたいと思ったくらいで、どの住宅にも一部屋あってもいいと思いました。