- 大園 エリカ
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
- 東京都
- クラシックバレエ教師・振付家
少し前に「Twitterがくれた不思議なご縁~☆彡」というコラムをお届け致しましたが、そこに書かれている「私の自著一冊の為に、わざわざ愛知県から幼いお子さんを連れて上京して下さった女性」の方と、先日東京の池袋でお会いして来ました。(※詳しくはコラムをお読み下さい)
(^^✿
彼女は自分が悩んでいた時に、偶然私のコラムに出会ったそうで、その時に読んだ記事に物凄い感銘を受け、そこから私のコラムの熱烈なファンになって下さったという女性です。
お子さん連れの彼女と私のスケジュールの合う日が、たまたま私が知り合いの方の写真展&トークショーに行く日でもあったので、
「そういう場所で長時間じっとしているというのは、小さいお子さんに取って一番苦痛でしょうから、その前後にお会いしましょう」と私が提案した所、
彼女は「私もその写真展とトークショーを拝見したいので、その前に息子を水族館に連れて行って、疲れて眠たい状態にして行きます」という旨の返信が来たので、「では写真展でお会いしましょう」という事になりました。(※当日彼女は、水族館には連れて行かなかった様ですが)
そしてこれが、どちらも予期しなかった意外な展開へ向かう発端となるのです。(※一番の波乱劇は、その写真展ではなく、その後に一緒に食事に行った場所で起こったのですけれどね~。笑)
\(◎o◎)/!
そこでどの様な事があったかという詳しい経緯は、今回のコラムを読んで頂ければ、読者の皆様には何となくお察し頂けるのではないかと私は思いますので割愛致しますが、
私は彼女の悩みを、今回ご本人から直にお聞きした事からもそう感じましたし、今回のこうした予想外の出来事の流れからも「彼女が何故そうまでして、私に会いに来たのか?」
そして何故そんなにも「私の著書を読みたいと魂が切望したのか?」というその意味が、私の中で深く理解できた様に思います。(※あの本には、今の彼女に必要なメッセージが沢山込められていると私には感じられたからです。ただ彼女がそれを拾えるかどうかは、私には分かりませんが…)
( ・・) ~ ☆彡☆彡☆彡
ちなみに彼女とお会いする前までは、そんな展開になるとは露ほども思っていなかった私(※多分彼女も!)なので、
「お会いした時の事をコラムに書かせて頂くかもしれませんが、良いですか?」とメールで伝えており、彼女から「何も包み隠さず、正直に書いて下さって結構です」との承諾を得ていたのですが、
今回彼女のお悩みを実際にお聞きした時、これをコラムに書いて良いものかどうか、私は凄く悩みました。
(-_-;)
それでも彼女は「自分はエリカさんには何を言われても、しっかりと受け止める覚悟がありますから、何を書かれてもOKです」とまで私の事を信頼して下さり、
つまり今回のコラムは、そういう彼女の勇気有る承諾を得て書かせて頂いているという事を、最初にお伝えしておきます。
☆_(_☆_)_☆
ちなみに以下のメールのやり取りですが、これはその写真展を観た後に、彼女とお子さんと私とレストランで一緒に食事をして、彼女と私がお会計をしていた時に或る事が起こり、
そこで私は敢えて先に帰らせて頂いたという経緯がありましたので、それで彼女の私に対する謝罪のメールから始まっています。(※彼女の発信されたものはグリーンの文字で、私の返信はパープルで書かせて頂きました)
尚、読者の皆様に読み易い様、一分加筆修正させて頂いております。
☆_(_☆_)_☆
「今日は貴重な時間をありがとうございました。
失礼をすみませんでした。自分とよく向き合って考えます」
「こちらこそ、わざわざ遠方から来て頂いてありがとうございました。又お食事のお礼を言いそびれてしまいましたので、ここで『ごちそうさまでした』をお伝え致します。
今回の流れから、多分親子で私に叱られに来たのかなと思いました。(笑) 正直にお伝えすると、貴女は現実逃避をされていて、自分の妄想世界に片足を突っ込まれた様な状態の様にお見受け致しましたし、それが甘やかし過ぎる子育てとして、お子さんに反映されておられるのではないかと感じました。
まず公共の場で、迷惑を掛けない配慮ができる母親になる事。そしてお子さんが自分の思い通りにならなくてヒステリーを起こし、親を含めて人を叩くなどの行為をした時は、子供の為にも真剣に叱ってあげる事です。
子供は天使では無く、3歳にもなれば大人を良く観察しておりますから、大人が威厳を持って叱るという事がないと、大きく成ってから母親の貴女が苦労します。
写真展の時もそうでしたが、私がアドバイスしなければ、貴女は騒いだ子供の母親として取るべき行動には何も気付かない、そういう配慮が出来ない所が、お子さんの父親である人に認知してもらえない一因にもなっている様に私は思います。
つまり『妄想癖の中で生きている』という事から来る違和感を、貴女に感じていらっしゃるという事がある様に思います。
大事な話になると、目がうつろになる所、ご自分でお気付きですか?これは完全に『自分から逃げている』という時の反応です。お子さんにもそれを見抜かれているから『ママは人の話を聞かない』と諭されてしまうのでしょう。お子さんは良く見ていますね。
そしてそういう女性というのは誰からも尊敬されず、愛される事は難しいでしょう。それが現在の今の貴女の現実なのだと私は感じました。
でもこういう事に謙虚に気付いて、妄想の世界から抜け出し、現実をしっかりと見つめて努力をされれば、自分の外の世界に変化が起きる可能性はあるのですから、夢見る夢子さんから卒業し、知的な女性を目指して欲しいと思います。
以前に貴女とお会いした事をコラムに書かせて頂くかもしれないと申し上げましたが、今日お会いした事含めて、今回私はコラムには書かない事にしたいと思います。
そしてもし今度貴女にお会いできる時があるとするならば、しっかりと地に足を着けて、現実をしっかり受け止める強さを持たれた貴女と、そういう貴女からしっかりと躾をされたお子さんにお会いしたいと思います」
「こちらこそありがとうございました。今まで生きてきて叱られることなんてほぼないので、厳しい現実でした。エリカさんはなんでも分かってしまいますね。全て図星です。
子どもになにかを伝えて分かってもらうのは、何度も何度も繰り返し言う根気がいります。でも踏ん張りどきなんでしょうね。もう一度振り返って自分と向き合う時間、子どものことを真剣に考えること諦めずにやってみようと思います。
もしかしたら、もうお会いできることはないのかもと帰りの新幹線で思っていました。申し訳なく思いました。わたし諦めないので、また宜しくお願い致します」
「私は子供であろうがなかろうが、叱るべき時は本気で叱りますけど、宜しいでしょうか?
でもまず貴女がそういう母親になって下さい。子供の躾は生まれた時から始まっているというのに、それを怠って来たツケは甘くないと思いますし、お子さんの為にまずはお母さんが忍耐強く根気よくならなければなりません。
それには今まで怠って来た分の倍の時間がかかると思って下さい。そして私に頼った所で、親子やパートナーとの関係を変化させて行くのは、貴女のこれからの行動如何に掛かるという事も、地に足を着けてしっかり理解して欲しいと思います。
私は今日の様な思いは今後一切したくないです。子供の躾は母親であるあなたの仕事だからです。ですので私に甘えず、これから自力で頑張って欲しいと思います。
本気で叱れないのは、あなたに子供に対する本物の愛情が無い証拠です。でも貴女がもしご両親からそういう風に育てられたのなら、そういう事を理解する事は難しいかもしれません。だって本物の愛情を与えてくれる存在、お手本になる存在を知らないのですから。
ちなみに、私が帰った後、お子さんはどんな反応をされましたか?」
「帰られたとき、エリカさんのお顔は柔らかいのに、どこか悲しみで、ほんとはあんなこと言いたくなかったですよねって、なんともいえない気持ちになりました。
実は私の両親も、もしかすると現実逃避タイプかもしれません。(ギャンブルや、お酒に男など)
私自身がどこか変わりたい?本能で察しているから、あえて1人で名古屋で子育てしたり、エリカさんのコラムにいきついて出逢いを望んだのかもしれません。
子どもは席に一度戻ってから入り口にまたきて、抱っこしてって泣いたあとに『明日ごめんねする。。。』って言っていました」
「お子さん、まだ小さいから純粋ですね。でも人を叩く事は良くないという事を、母親のあなたが身を持って教えなくてはなりません。人間の幼児というのはまだ野生の動物に近いですから、真剣に叱るという愛情は不可欠になります。
感情で怒るのではなく、子供が将来大人になって社会に出た時の事を視野に入れ、最低限人に迷惑をかけない人間に育てる、或いは人から愛される人間に育てるという事は親の義務です。
私はお子さんの様子が一番気がかりでしたが、あそこで私が残れば、今まで貴女が子供に与えて来た『何をしても許される』『人を叩いて騒げば、何でも自分の思い通りになる』というものが助長されるだけという判断からです。
でも『ごめんねする』という気持ちになった事は偉いねと褒めて上げて下さい。そしてこれから人を叩く事はいけない事だと、これを機会に教えてあげて下さい。
あなたもお子さんから甘く見られて叩かれた時には、大人として毅然とした態度が必要になります。叱る時は真剣でなければ、子供はすぐに見抜きます。
今回のやり取りから、あなたが本気で『自分を変えたい』と、心の奥底では悲鳴を上げる様に思っていらっしゃる事はお察しできました。お子さんをお腹に授かった時、色々な葛藤の末に自分なりの覚悟を持ってお産みになったのでしょうけれど、
実際産んでみたものの、お子さんに自我が出始め、赤ちゃんの時の様には行かなくなった現実を前に、子育ての厳しさと難しさに今更ながら向き合わされ、本当は気付いているけれど、そこから逃避しているという所にいらっしゃるのでしょう。
全ての結果は、原因というものから得るものなので、あなたが子供を産むと決めたのは、本当に子供への愛情がそこにあったか、子供を利用してパートナーの方から愛を得ようとする打算というものが混じっていなかったかという事も、内観する必要があると思います。
私はあなたが本気であるという事を、今回のやり取りから感じられましたし、今回の事を一つの例として、このやり取りをコラムに書かせて頂く事は、似た様なケースで悩まれている方達には有意義ではないかという事も思います。
ただコラムに書く時に、『子供を認知されていないシングルマザー』という事実を書いて良いのかどうかという事が、私の中で一番気を遣う所ですので、貴女のご希望をお伺いしておきたいと思います。(そこは書かないで欲しいという事で有れば、今回の事をコラムに書く事は致しませんのでご安心を)」
「3歳になるまでは幼児教室に通っていて、まわりの友達や先生とのやりとりから、その時はまだ社会性をもち、子どもに対して厳しさのめんももつということに対して考えていたと思います。
考えたんですが、ひとつの解決策として、閉ざした環境でなく、もう少し子どもと私と外の世界と定期的に時間をかけて向き合える場所(ママ友付き合いを含む)に勇気を出して踏み込む。そういったことが大事なのかなと思いました。ちょっと気を抜くときっと後戻りしてしまうのが怖いですが。
私がこどもを産みたいと思ったのは、エコー写真があまりにも彼にそっくりで、どちらが私にとって後悔ない選択か考えた時に、もしおろしてしまったら一生ついてくる気がしたので、親兄弟でも誰でも馬鹿にされたり笑われたとしても、私はこうすると決めた結果でした。もちろん彼からの愛は常に受け付けています。
コラムについては、初めて読ませて頂いた時からそう思っていましたが、私はエリカさんの『事実をありのままに包み隠さない正直な姿勢』に惚れています。なので書かないで欲しいことなんて何ひとつないんですよ。誹謗中傷でなく愛のあることだと分かっていますから」
「彼に本当の愛情が有れば、認知を渋るという事はないのではと思いますが、そこの所はどう理解されていらっしゃいますか?
彼の立場からすれば、自分が軽はずみにした行為への罪悪感というものがありますから、あなたの前では気を遣い、優しくなるという面があると思います。それを妄想で『愛情』と勘違いされている部分はありませんか?」
「どのような理由があるにせよ、出来るにもかかわらず、認知しないということは残念だなと思いますね。
(彼と)『もし結婚出来たらもう1人子どもが欲しいな』という言葉に対して
『お前さんが結婚したら、私は息子と会えなくなるの?』だったので、その答えが全てなのかなと思います。。。ただ子供のことに関しては理解者であると思っているので細くとも長く付き合いは続けていくつもりです」
「そうですね。そのシビアな答えが彼の本音なのだと私も思います。
ですのでそういう事実も含めて『彼の子供を産んだ私は、いつか彼から愛される』という"夢見る夢子さん"から卒業し、しっかりと地に足を着け、彼からも精神的に自立して、
改めてシングルマザーとして『一人でしっかりと子供を本物の愛情で育て躾て行く』という覚悟を持たれる事が、あなたの心が健全でいる為にも、お子さんの為にも、私は必要だと感じます。
生まれたお子さんに対して、彼は親としての義務を果たさなければなりませんが、『本当は堕ろして欲しかった』というのが彼の本音なのだと私は思います。
でも貴女は彼がとても好きだし、自分の意志で生む決心をした。女性の方が男性を好きであればあるほど、こういう時は女性は非常に強くなります。
でも女性に対して愛情を持たない男性側からすると、とても身勝手では有りますが、本音の所では、それは自分に対する脅威であり、重荷以外の何ものでもないと感じるものだという事は理解できていますか?
彼は貴女に会う時は、貴女と子供への罪悪感から優しく接するでしょうけれど、本当は堕ろして欲しかったのだから、生まれても認知はしないという選択をしているのだと思います。それは男性の狡さでもありますが、貴女はそう言う男性を選んだという事で、お互いが鏡なのです。
彼が貴女を愛せない一番の理由は、彼は貴女に会う度に、自分の過去の軽はずみな行為を思い出さざるを得ないという事があります。
そして貴女に会う度に、そういう後悔や罪悪感というものが自分に突き付けられる様に感じるからです。非常に身勝手では有りますが、女性を愛していない男性の本音とは、そういうものだと私は思います。
貴女が持つ『私は諦めない』という強い気持ちは、『自分が大好きな彼から愛される事を諦めない』という気持ちが根にあるから出ている言葉だと私は思いますが、
その執着は彼の様な身勝手な男性に取っては、非常に重荷で苦痛でしかないという事なのです。貴女に取っては非常に辛い現実ですが、これが事実である様に私は思います。
彼から子供を認知してもらえないという状況は、彼のそういう本音から来ているという事もありますが、そういう男性を好きになった貴女の責任でもあります」
「ここまではっきり言葉で伝えてくれる方は、これまでいなかったのでまだ処理しきれていませんが、何度も読んで理解していきたいです。。
わたしが目を逸らしていた部分ですね。いつか愛されるよ、大丈夫だよって思うことは、なんだかもっと根が深いような気がします。
ありがとうございます、すぐに解決出来るとは思えないので、一歩ずつ前に進みたいです、もう少しよく考えてみます」
「ご自分で感じ始めたその”深い根”は、実は貴女とご両親との関係から来ています。貴女が持つ彼への「愛されたい」という思いは、実は貴女がご両親からもらえなかったと感じているものであり、
そしてそこに必然的に付随する"激しい怒りの感情"や"深い悲しみの感情"というものが自分の中に有るにも関わらず、その現実を直視する事ができない弱さが、今の貴女にはあるのです。
貴女に取って、『両親から自分は愛されていない』という現実を受け入れるにはあまりに辛く、自分を傷付けない様に、自分で自分の真実の心=本音を見て見ぬ振りをする術として『妄想の中に逃げ込む』という生き方をして来たのですが、問題は貴女が、自分ではそう感じていないという所にあるのです。
妄想に逃げ込む人というのは、基本優しい性格でお人好しなのですが、その繊細さが弱さとなっており、自分の現実を直視できない方に多いです。
そういう人が妄想の世界に入っている時というのは、完全に自分に酔い痴れたナルシストとなっておりますから、どこか目の焦点が合わず、宙を彷徨う様な虚ろな目になるので、私にはすぐ分かります。
私はそういう妄想癖という、なかなか外からは分かりづらい"一種の精神的な病"を抱えた方を拝見すると『この方がこうなってしまわれたのは、それほど深く傷付いて来たからだ』という事が視えてしまうのですが、
でも自分を救う事ができるのは、究極は自分しかいません。他人は誰も何も助けて差し上げる事はできませんので、貴女が本当に幸せになりたいのであれば、今は苦しいと感じる現実から逃げずに向き合い、しっかり前を見据えて生きて行く"本物の強さ"を自分の中に持つ事です。
人間というのは強くなければ、自分にも他人にも愛を与える事はできません。自分の妄想の中で子供を愛する母親は、子供を守る事も出来ません。何故なら自分の痛みで精一杯だからです。
貴女がもしこのまま現実から逃避したまま、妄想の中でナルシストに生きて行けば、それは貴女とご両親との関係=家系のカルマというものが、貴女と貴女の子供との関係にも反映され、繰り返されて行く事を意味します。
貴女の子供にその負の遺産を引き継がせない為に、母親である貴女が現実に目覚め、そしてしっかりと地に足を着けて生きるべきだと私は思います。
苦しみというものは、自分が避けたいと感じるシュールな現実を、自分の中で事実として真っ直ぐクールに受け入れた時に終わります。苦しみから逃げても、結局追われるだけなので、苦しみから解放される根本的な解決方法は、実はこれしかないという事です」
以上が、私と彼女との現在までのメールのやり取りでした。
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今回の私からのアドバイスを、今後彼女がどの様に自分の中で受け止めて行かれるのかは、彼女にしか分かりませんし、厳しい試練を乗り越えて行くのも彼女自身なのですが、
今の彼女にお伝えしたい事は、「握り締めているもの=執着を手放さなければ、新しい贈り物は受け取れない」という事でしょうか。
とても愛らしくやんちゃで利発なお子さんの為にも、彼女には頑張って前向きに生きて欲しいです。
( ・・) ~ ☆彡☆彡☆彡
こちらは以前にもどこかでご紹介した事のある、写真家松村伸夫さんによる美しい鳥達のカレンダ―♪
(*^^*) ~ ♡
ちなみに今回私達が伺ったのは、この様に神がった様な美しい鳥達の写真を、
世界中を駆け巡りながら撮り続けていらっしゃる松村伸夫さんという方の写真展でした♪
私が一番お気に入りの、このカレンダーの鳥の写真も、今回大きなパネル写真で拝見する事ができました♡
(^^✿
今回のコラムは今までに無かった様な、かなりハードな内容のコラムになった様に思いますが、実はこれ以外にも、最近この「専門家プロファイル」の問い合わせの方で、或る方のお悩みにお答えさせて頂いた私です。
そこでも感じた事なのですが、自分の事というのは自分で一番分かっている様で、実は一番分かっていないという事に気付けていない方が多いという事でしょうか。
今回のシングルマザーの彼女の様に、「自分の見たい様にしか、相手を見ていない=相手にこうあって欲しいという自分の"願望という色眼鏡"で相手を見る=真実の相手を見れなくなっている」という事から、悩みや葛藤が生じているというケ―スもあれば、
今回お問合せ頂いた方の様に、自分の事も相手の事も「自分は分かっている」という"つもり"という頑固な勘違いから、悩みやトラブルが生じているケースもあります。
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いずれに致しましても、そういう袋小路に迷い込んでいる自分に、自ら謙虚に気付けるか気付けないかが、深刻な悩みを解決する為には、とても大事なプロセスになって参りますので、(※これって最初は痛みを伴うものなので、皆避けて通りたがりますが、通過してしまえば何て事ないのですよ~)
こちらも「どなたか悩まれている方への参考や助けになれば幸い」という事で、今回の問い合わせの方で私が回答させて頂いた内容も、ここにご紹介させて頂きます。(※全て同じご相談者様への私の回答になります)
☆_(_☆_)_☆
【大園エリカのアドバイス】①
問い合わせありがとうございます。
ご相談の件ですが、こういう問題というのは、お互いが鏡になっているという事なのですね。
つまり相談者様が奥様の中に見るものは、ご自分のお姿でもあるという事です。
「いや、自分は理解できていて、妻とは違う」と思われるかもしれませんが、そう思われる中に、ご自分では無意識に「妻をジャッジする心」が有るので、奥様は敏感にそちらの方に反応されてしまうという状態です。
表には出さなくても、「こうあって欲しくない」という怒りや批判の意識が奥様には伝わっており、その心の中の貴方様の本音が、鏡として自分に反射して跳ね返って来て、常に「こうあって欲しくない妻」をご自分で具現化してしまっているという事なのです。
人というのは表面的な所ではなく、本音の所で反応してしまうので、怒り(批判)を怒りで返しても、何も改善されないという真理があります。
私達は「自分の本質を認めてくれる人間」に対しては、自然に心がリラックスして素直になるものなので、奥様が何故今の様な心境(奥様も貴方様同様、大変苦しい思いをされておられます)になってしまっておられるのか、
その原因(ご両親との関係から来る生い立ち等含め)を、深い所で分かって理解して差し上げると、奥様の方も変化されると思います。人間というのは「自分の本質を相手に深く理解してもらえた」と心で受け取った時に、変化し始めるものだからです。
このアドバイスが、ご家族のお幸せにお役に立てば幸いです。
【大園エリカのアドバイス】②
今回の返信を拝見して感じた事ですが、貴方様が引っ掛かったと感じた所は、大きなキーポイントだと感じました。
「家内の家族関係について詳しく聞いたことはありませんが、何かキーになる過去があったかも知れません」という所に奥様への愛情を感じます。
そして私的に発想が逆だなと感じた個所は、「お互いに腹の探り合いではありませんが、相手のことを良く観察していると思います。少なくとも私は、自分のことは棚に上げて、家内を客観的に見ようとしています」という所でしょうか。
お二人とも相手の事を観察する前に、ご自分の事を観察すべきなのです。
そして「基本的に人を変えることは容易ではないと思っています。もしかすると自分自身が変わるのが早道なのかも知れません」とお気付きになられた所は素晴らしいと感じました。
他人を変えるという事はできません。
奥様を「自分の為に変えたい」と思っても(※ここもお気付きで無い重要ポイントの様に思います)、奥様が変わる時は、奥様自身が「変わりたい」と思った時しかないのですから。
私達にできる事というのは、「自分自身を変える事」しかありません。そして相手に「こうあって欲しい」という事に期待や執着をなさらず、自分とは個性の違う相手の自由意思を尊重する姿勢が大事になります。
「相手の為」というお化粧をしながら、自分の為に相手を変えようすれば、相手は必ず反発します。何故ならそれはご自分のエゴから発せられたものであり、そこに愛は無いからです。
「相手に分かってもらいたい」という前に、「相手を理解しよう」という事が先に無いと、どの様な問題も解決は困難であり、どの様な人間関係においても、私達にはそれ以外はできないという事を基本に発想の転換をされて、今一度ご自分を内観されてみられると良い様に私は思います。
私が今回のご質問にお答えできる事は、以上となります。
(※尚、今回相談者の方からのご相談内容及び返信は、プライバシー保護の為に全て省略させて頂きました)
さてさて、今回のこの二つのお悩みのケースには、或る部分で共通点があるという事に皆様はお気付きでしょうか?
「今まで生きてきて叱られることなんてほぼない」
「私の両親も、もしかすると現実逃避タイプかもしれません。(ギャンブルや、お酒に男など)」
「家内の家族関係について詳しく聞いたことはありませんが、何かキーになる過去があったかも知れません」
この中には「無関心」というネグレクトが潜んでいるという事に、皆様はお気付きでしょうか?
(・。・;
「愛の反対は無関心である」という言葉は、故・マザーテレサの有名な言葉ですが、
この二つのケースから、「自分が愛する家族やパートナーの人生の歴史に無関心である」という事実に触れた私に取っては、逆にそれはとても不思議な事であり、少なからず衝撃を受けたというのが正直な所です。
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ちなみに「相手を深く理解する為に、相手へ関心を持つ=相手を受け入れる」という事と、
「自分の為に相手をジャッジコントロールする過干渉=相手を縛り付けるエゴ」というものとは似て非なるものであるという事も、改めてお伝えしておきます。
( ・・) ~ ☆彡 or ★彡
このコラムの執筆専門家
- 大園 エリカ
- (東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
natural & elegance
長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年