- 大園 エリカ
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
- 東京都
- クラシックバレエ教師・振付家
皆様の中で、家庭生活に何の不満も感じていない方とか、収入というものも含めた「仕事」をする事で、満ち足りた充実感や充足感を感じたり、
それ以外でも、何かに対して「これが自分の生き甲斐だ!」という感じている方というのは、一体どのくらいいらっしゃるでしょうか?
( ・・) ~ ☆彡
逆に、本当は正直あまり好きな仕事(家事・育児含む)ではないけれど、生活の為には必要不可欠なので、何とか頭で色々と自分自身に言い訳や理屈をコネながら、
外側に向けては「充実している自分」を装い、何とか頑張っておられる方は、ぶっちゃけどのくらいいらっしゃるのでしょうか?。
(・。・;
これは私の眼ですが、とかく人間というのは「エエかっこしいしたがる」という生きものでもあるので、外側に向けては見栄を張ったりして、
「お化粧をしたイケてる自分を見せたがる」「幸せである自分を演出したがる」という無意識な習性を持っているものですから、
つまり本音の部分では、全てではないにしろ「どこか仕方なく我慢して頑張っている」という方達や、正直自分の本意ではない事を「何故私がこんな事をやらなければならないのか?」と感じておられる方、
又仕事や家庭を含めた「今あるコンディション」を失いたくない事から、我慢して「仕方なくやらされている」という感覚になってしまっておられる方というのも、きっと本当は沢山いらっしゃる事でしょう。
(-_-;)
そして中には「生きて行く為の仕事には、自分の私情は"この世を生きる術"として持ち込まず、淡々と仕事をこなすクールタイプ」、或いは「仕事を楽しんでいる風に自分を装う役者タイプ」の方も、これ又結構いらっしゃるのではないかと私は思います。
ちなみにこういうタイプの方々は、アルコールやタバコ、ギャンブルやゲーム、或いはあまり健全ではない異性関係などの依存症になったりする方も多いのは、
きっとそれだけ「演じている自分」に疲れて、本当の自分を開放する時間が必要になって来るから…という部分が大きいからではないでしょうか?
(^^;(^^;;(^^;;;
いずれに致しましても私達人間というのは、「仕事(※育児や家事等も含む)」というものをしていなかったりすると、コンプレックスに陥ってしまったり罪悪感を持ってしまったり、或いは人生に空しさを覚えてしまうなど、何故か自分が好きになれないという生きものでもあるので、
そういう自分よりは「本当はしたくないけれど、仕事(家事・育児)をしている自分の方がまだまし」みたいな所で頑張っているという部分も、実は多くの方が本音の部分で秘かに感じていたりする生きものではないかと私は思います。
勿論中には、自分の好きなものを職業にできて、そういう感覚よりも「仕事をする喜び」の方が勝っているという方々もおられると思いますが(※私はかつてはこのタイプでした!笑)、
でもそういう方達でさえ、そういう感覚をいつも100%感じて生きておられる方というのは、私はいらっしゃらないと思います。(※エエかっこしいの方達は、そういう部分には目を背けたりして、イケてる部分だけを外に向かって強調したりしますけれどね~)
(^^;
では何故私がそう断言してしまうかと言うと、それは仕事というものも含めて、人間ならば生きていれば誰もが持つ「自分は人生で本当は何を求めているのか?」という疑問が、私達人間の根底には絶えずくすぶっているからです。(※好きな事をしていても、必ずそういう疑問というものは、人生の中の何処かで浮上して来るのが自然だと思います)
そしてそういうものから目を背けずに、その事を深く深く掘り下げて考えてみますと、私達人間というものは「いつも幸せを感じていたい」という願望を持っていて、それに向かって自分にできる何かをそれぞれ頑張っているという事に気付くのだと思います。
故に私達は、幸せを感じる為の豊かな暮らしには不可欠だと思われている「お金」というものを得る為の仕事を始め、心身の健康、そして恋愛や結婚、果ては美容・ダイエットに至るまで、
客観的に観れば、私達人間というものは、或る意味凄く滑稽に見えてしまう事でさえ、「幸せを感じる為」にどれだけ頑張る生きものなのでしょうか?という事ですね~。(笑)
\(◎o◎)/!
ちなみに"幸せ"と表現される事が多い「私達人間が人生に求めるもの」の正体ですが、私は実は人間が根本的に求めているものは、「安全・安心・安定」という感覚、つまり「不安や苦しみを感じたくない」という感覚なのだと思います。
「お金持ちになりたい」という裏には「生きる事への安心感を得たい」という心理が働いておりますし、「健康でいたい」という事も、「幸せな恋愛や結婚」や「円満な家庭」というものも、「老化を防ぎ、痩せて綺麗になって人から愛されたい」というものも、
突き詰めれば全て「安心感を得たい」「苦しみや空しさを感じたくない」という心理からの行動なのだという事に、賢い人は気付くのではないでしょうか。
つまり人間というのは、表面的には恵まれていようといまいと、根本の所では「この世は不安定なものである」という真実や「この世に生まれたものは、いつか必ず死ぬ」という現実、
そこから生まれる「生きる事は不安だらけで苦しいものだ」とか「空虚なものだ」という、この世のそうした真理を、感覚のどこかでちゃんと認識しているという事なのです。
( ・・) ~ ☆彡
その様な真理から来る深層心理というものを見破れる様になって参りますと、「生きる」という事への観方、つまり「仕事」「恋愛」「結婚」「家庭」「社会」etc.…というものへのものの見方や捉え方というものが、人によってはガラリと変化するかもしれませんね~。
ですので、私達が「生き甲斐」というものをひっちゃきになって探し回ったり、激しく執着してしまうという裏には、そういうものに無我夢中になる事で、
「生きる苦しみ(※或いは死への恐怖)を紛わしている」「そういう事を考えないで済む時間を、無意識に欲している」という説もあるのです。
\(◎o◎)/!
ちなみにそういうこの世の真実に気付けない方や、そういうシビアな事実を直視できない方ほど、「幸せである自分」を外に演出アピールしたがるという事が往々にしてあるのですが、
(※これが重症になると、自分の作った幻想の世界に逃げ込んだりという事もある様ですが、それはその方がそれだけ本当は"生きる"というシビアな現実の中で、凄く虚しさや苦しみを感じているという事の裏返しでもあったりする訳です)、
実はそういう方達というのは、自分の人生に対していつも不安を抱えていて、諍いやトラブルに巻き込まれたりする事が多かったり、不平不満が多かったり、ストレスが多かったり、
故に他者に対して怒りっぽかったり、自分の主観という狭いものの見方で、他者を上から目線で軽率にジャッジする事が多かったり、人の幸せを喜べないという嫉妬体質の方が多いというのも、この世の真実の様でございます。
(・・;)
ではそういう方達含め、私達は「どうすればそういう人生の不安から抜け出す事ができるのか?」ですが、
それは逆説的な様ですが、そういうこの世の真実に目覚めて「素直に認めて受け入れてしまう」という事ができれば、目覚めた分だけ自ずと解決して行くものなのだと私は思います♪
(^^✿
…つうか、究極はそれしかないと私は思います。だって自分に不安や恐怖を感じさせるものの中に飛び込んでしまえば、不安や恐怖に追われる事がなくなりますからね~。
(^^✿
つまり今まで自分が持っていた「生きる基準」というものが、自分の中で180度ガラリと変化すれば、自分が現在どの様な状態であったとしても、又自分が人生で何を選択していても、
自分への安心感を感じられる様な体質に、自動的に変化して行くという事に繋がって行くのだという事なのでございます♡
☆_(_☆_)_☆
私達が目にしているものは、もしかしかしたら"水面に映る紅葉"なのかも…。
…と思った事はないですか?
(^^ゞ
自分が体験した「感覚」を、言葉に表現するのは本当に難しいものですが、そういう者同士ならば殆ど説明がなくても、"阿吽の呼吸"で瞬時に相手が伝えて来る事を理解してしまうものでもあります。
(*^^*) ~ ☆彡
でも"生きる基準"を違う場所に置く者同士では、何をどう話しても噛み合わず、「この人何を言ってるの?」的なアベコベな世界になってしまうものでございますし、
特に今回の内容は、知識ではなく俯瞰で理解するという領域のお話しでもあります故、「分かる人には解るであろ~」的な内容になった感がありますが、
ちなみに人間が本当に理解する瞬間=悟るというのは、ストン!と正に「腑に落ちる」という表現がピッタリな体験を経るものなので、それがバロメーターでございましょうか。
( ・・) ~ ☆彡☆彡☆彡
このコラムの執筆専門家
- 大園 エリカ
- (東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
- 舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
natural & elegance
長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年