岩間 隆司(建築家)- コラム「『ロー・コスト住宅』 ってなんだ。」 - 専門家プロファイル

岩間 隆司
スマートに シンプルに 住う。 都市型住宅・集合住宅

岩間 隆司

イワマ タカシ
( 東京都 / 建築家 )
株式会社ソキウス 代表取締役
サービス:4件
Q&A:0件
コラム:467件
写真:6件
お気軽にお問い合わせください
03-5735-9700
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

『ロー・コスト住宅』 ってなんだ。

- good

2014-07-21 10:34

『ロー・コスト住宅』 という言葉があります。
計画段階の住宅や集合住宅の、カテゴリーのひとつですが
私はつねづね、この専門用語に 違和感 を覚えています。

特定の条件で、特定の性能や規模の住宅を計画するうえで
コストをローに(低くするように)努めて計画することは
言わずもがな の 必須の条件だと考えているからです。
それが証拠に
『ロー・コスト住宅』の反意語として『ハイ・コスト住宅』
なんて言葉 は ありませんよね。

一般的にいわれる 『ロー・コスト住宅』 とは、いはば
『ロー・スペック住宅』 ということでしょう。
この 物言い のほうがスマートです。

コストをローにするための工夫(‥コスト・コントロール)
私は こんなふうに考えています。

A という商品があります。 価格は 50万円 です。
B という商品があります。 価格は 50万円 です。
A と B をひつつづつ 買ったらいくら? ‥100万円ですね。
では ここで
A と B をひつつづつ 買うのをやめて
A  をふたつ買うことにしたら いくら? ‥100万円?ブー!
100万円 以下にできます。これが コスト・コントロール。
ちなみに
A は、モノとしての商品に限らず、構法、人件費(人工)など
コストの関わるいろいろな事項に置き換えることができます。
数量ではなく 項目を減らすのです。

100万円 から 実際にどれだけリーズナブルにできるか、は
工事を請負う施工業者さんそれぞれの 腕の見せ所。
そして
この A をいかいに多く作れるかが、我々建築家の腕の見せ所
であり デザイン という作業の一部であると考えています。

コストをさげる工夫 というのは
なにかを犠牲にする ということでは、ないはずです。

『Less is More』(より少ない は よりゆたか)
建築家 ミース・ファン・デル・ローエ の思想です。


プロフィール対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスコラム写真