大平 和幸
オオヒラ カズユキおすすめコラム
大学院で知財の講義
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今日は大学院で知財の講義をやってきました。
前半で知財の現状と総論、後半で特許調査を実際にPCを使って教えました。
昨年までは調査は基本的なことだけを教えていたのですが、今回は日本、米国、欧州の包袋まで全部見れるように教えました。弁理士が実際に使っている最高レベルの調査方法です。ところが、受講生の中には何のためにこの調査を教えているのかわからない、という感想を書いた人がいました。
包袋が見えれば、拒絶理由とその反論が全部見えます。すると、自分が特許出願すればどんな拒絶理由が来るかわかるようになります。そうなれば、特許出願の質が上がります。そのあたりがきちんと理解してもらってなかったのは残念です。しかも、最後に質問タイムを設けて何か質問ありませんか?と聞いたのですが、そのときは質問はせず、感想の紙に書いていただけでした。
感想に書くのではなく、質問でしてもらえればその場で簡単に解決できるのに、そうしなかったのは勿体ないと思います。
次回からは講義の意義をしっかり伝えられるようになりたいと思います。
【追記】
その後、講座担当の先生から、学生がとてもよかった、と言っていた、というのを聞きました。どこがよかったかというと、ファイザーとランバクシーの訴訟の内容と金額のようです。確かにほんのちょっとしたことで、数千億円の利益が無くなる、という知財訴訟のリスクは普通では考えられないですね。そういう意味でも、知財は最高の特許出願明細書で戦略的に守りたいものです。