藤井 雅子(心理カウンセラー)- コラム「何もしないのは最高の贅沢」 - 専門家プロファイル

藤井 雅子
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フジイ マサコ
( 東京都 / 心理カウンセラー )
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何もしないのは最高の贅沢

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2018-12-05 21:00

よくプライベートの時間に何もしないのは時間を無駄にしているようで自己嫌悪や罪悪感を覚えるというお話を聞くのですが、はたして何もしないのは本当に時間の無駄なのでしょうか。

 

私は以前『プライベートに生産性はいらない』を書いたように、何もしないこと=悪という考えはもっていません。

 

むしろ、何もしないでいいのは最高の贅沢なんじゃないかと思っています。

 

たとえば、私は一人暮らしなので、家事は自分でやるしかありませんが、しなくても誰にも迷惑をかけません。だから、完全に自由。時間があれば、あれやこれや手をつけたいことはあるけれど、義務ではなく、余裕ができたらやればいいこと。「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」ではないのです。

 

だから、普段は最低限の家事しかやっていませんが、それで自分を責めることはありません。それより、空いた時間をのんびり過ごすほうが私にとっては幸せだから、それでいいんです。(そのツケが溜まって義務レベルになってからやることもありますが、その場合も達成感が得られるので悪くはないです^^) 私はフリーランスで公私の区別がつきにくいのですが、たまに完全オフの日ができると「何にもしないでダラダラ過ごせる~」と嬉しくてたまりません。時には一歩も外に出ず誰とも喋らず化粧もせず、早い時間からお酒を飲んだり、至福の時間を心ゆくまで味わいます。そうして、思う存分弛緩することが、明日への活力にもなると思っています。 

そういう私も、実は、以前は何もしないと落ちつきませんでした。

 

考え方が変わったのは30代初め。命の選択を求めて一人旅を始めたものの、まだ間が持たないと内心ソワソワしていた頃、石垣島のリゾートホテルのビーチスタッフの素敵なお姉さんと話をして、「何もしない」ことへの価値観がひっくり返りました。

 

彼女は、南の島が大好きで、世界中の南の島で働きながら、お金が溜まると南の島のリゾートで過ごせるだけ過ごすという生活をくり返していると言いました。私が「リゾートで何をしているんですか」と聞くと、「何もしない。ボーっとしてる」と幸せそうに答えてくれました。

 

何かしなければ病(?)にとらわれていた私にとって、これは衝撃的な発想でした。「ボーっと何もしない」をするために稼いで、わざわざ世界中に出かけていくってどういうこと???

 

でも、「そうか、何もしなくてもいいんだ。ボーっとするって、堂々と言ってもいいんだ」と彼女のあまりの清々しさと魅力的な笑顔に心が洗われた気がして、以降、私も堂々とボーっとできるようになりました。

 

彼女に会ったのはそれっきりで、名前も何もわかりませんが、私の人生観を変えてくれたことを心から感謝しています。おかげで私はあれから本当に自由になったと思います。

 

何もしなくていい時間は、慣れないと不安になるかもしれません。でも、何もしなくていい時間は、完全に自由で、本当は幸せなことなんだと自分に言い聞かせてあげてください。もちろん、何かしてもいいんですが、しなくてもいいということです。

 

情報過多で脳が休まらない今、マインドフルネスや瞑想がはやっていますが、あれも言ってみればボーっとすることの一種です。脳のためには、たまには脳をやすめる時間も必要なので、どうしても言い訳がほしい方は、何もしない=脳の休養と思われてもいいかもしれませんね。

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