こんにちは、今井淑恵です。

　今回は前号、大人のきれい字「紫」実技編につづいて、紫色の表現です。

　「紫」はもともと紫草という植物の名前で、この植物の根（紫根）を染料に使った
　ことから、これで染色された色も「紫」と呼ぶようになったとか。
　紫草の栽培が困難だったため珍重され、昔は高位を表す色とされていました。

　六月といえば、あじさい。漢字で書くと「紫陽花」、紫という字がはいっていますね。

　紫陽花を愛でるときは、高貴な色「紫」にまつわる日本語表現を思い出してください。

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　　ことのは探訪　《あれこれ！表現　～　紫 ～ 》
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★紫色あれこれ★

【 菖蒲色 】……あやめいろ

【 薄色 】………うすいろ

【 薄花色 】……うすはないろ

【 薄花桜 】……うすはなざくら

【 江戸紫 】……えどむらさき

【 杜若色 】……かきつばたいろ

【 桔梗色 】……ききょういろ

【 京紫 】………きょうむらさき

【 桑の実色 】…くわのみいろ

【 滅紫 】………けしむらさき

【 古代紫 】……こだいむらさき

【 紺桔梗 】……こんぎきょう

【 紫苑色 】……しおんいろ

【 紫紺 】………しこん

【 菫色 】………すみれいろ

【 鉄紺 】………てつこん

【 茄子紺 】……なすこん

【 鳩羽色 】……はとばいろ

【 花色 】………はないろ

【 藤色 】………ふじいろ

【 藤納戸 】……ふじなんど

【 二藍 】………ふたあい

【 濃色 】………こきいろ

あなたの知っている色は何種類ありましたか？

色が浮かんでくるような……表現力ってすごい！

ー参考資料ー
　　広辞林、学研「ことば選び辞典」、学研「日本語知識辞典」、
　　角川書店「字源」、小学館「慣用ことわざ辞典」、三省堂
　「例解新国語辞典」、八坂書房「四季の花事典」