こんにちは、今井淑恵です。
今回は、筆まめだった「坂本龍馬の手紙」のお話をいたしましょう。

◆◆街で見つけた「きれい字」情報　～坂本龍馬の手紙～◆◆

以前、ちょっとした近況報告に
手紙を書いてはいかがでしょうかというお話をしました。

近況報告の手紙というと、
すぐに思いつくものがあります。
坂本龍馬の手紙です。

昨年のＮＨＫ大河ドラマ『龍馬伝』で
ふたたび脚光をあびた坂本龍馬ですが、
龍馬は実は、びっくりするくらいの手紙人間でした。

坂本龍馬の言葉で、よく紹介されるもののひとつに、
「いま一度、日本を洗濯いたし候」
というセリフがあります。
実は、これも手紙の一節なのです。

手紙は、姉の坂本乙女宛てに書かれたもので、
土佐への近況報告でした。

身内を相手にした茶目っ気たっぷりの書きぶりで
もしかすると「洗濯いたし候」という言葉も、
筆の勢いから出てきた諧謔（かいぎゃく）だったのかもしれません。

それでも、その言葉が龍馬の先見性や思想性に結びつけられているのは、
彼の人間性と言えそうな気もします。

姉宛の手紙には、ほかにも、
大きな藩の藩主に見込まれたので、
十両や二十両くらいならどうにでもなる、
とかの言葉もあります。

越前の松平春嶽に気に入られたことを言う一節ですが、
十両二十両は、現在の価値でいえば、
１００万とか２００万とかの話になるそうで、
一介の脱藩浪人が軽々しく口に出せる金額ではありません。

相手が姉だったからこそ、吹っかけた口振りだったようにも思えます。

そんな内容でも、遠いところにいる身内からの手紙です。
姉にしてみれば、龍馬からの手紙は、心の底から嬉しかったに違いありません。

でもいざ手紙を書こうとすると、たちまち
どういうふうに書けばいいのだろうと悩むのは確かです。

相手によっては体裁を整えなければならないこともありますが、
まずは身近なニュースを伝えてみてはいかがでしょう。
たとえば、電話でその人と話をしているシーンを想像してみてください。

思いついたままにペンを走らせてみるだけで、
案外、味わいのある手紙が書けますから･････。

☆★☆次回は

「ことのは探訪　 ～ 衣更え ～」

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