大園 エリカ(クラシックバレエ教師・振付家)- コラム「小規模だけれど本当に魅力的なオムニバススタイルミュージカルを上演された「SAY NOTHING」」 - 専門家プロファイル

大園 エリカ
natural & elegance

大園 エリカ

オオソノ エリカ
( 東京都 / クラシックバレエ教師・振付家 )
舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
Q&A回答への評価:
4.1/120件
サービス:0件
Q&A:261件
コラム:2,615件
写真:0件
お気軽にお問い合わせください
※ご質問・相談はもちろん、見積もりや具体的な仕事依頼まで、お気軽にお問い合わせください。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

小規模だけれど本当に魅力的なオムニバススタイルミュージカルを上演された「SAY NOTHING」

- good

2018-06-26 12:12

私は最近演劇を学ぶ様になって知り合った新しい友人の方と、先日「SAY NOTHING」という外国人の方達だけで構成されたグループが主催された素敵なミュージカルを観に行かせて頂いたので、その感想をば♫

(^^✿

 

今までそういう活動をされている彼らの存在すら知らず、今回初めて観に行かせて頂いた私㋱故、拝見する前は私はてっきりそれぞれのシンガーの方達がご自分達の持ち歌を歌うライヴの様な会ではないかと勝手に思っていたのですが、

 

なんと!なんと!非常に凝ったお洒落な演出のオムニバス形式のミュージカル仕立てになっていたので、予想以上の楽しさに出会う事ができました♫

(*^^*) ~ ♡

 

今回私が誘ってご一緒した友人も、私同様「想像してた以上に洒落ていて、超楽しいパフォーマンス!観ていてとても気持ちの良い解放感を味わえるし、来て良かった!」と感動しきりでした♫

\(◎o◎)/!~♡

 

ちなみに私がこの「SAY NOTHING」さんの舞台に興味を持って足を運ばせて頂いたキッカケは、最近ここのコラムでもご紹介させて頂いている jammin' Zeb のメンバーのお一人であるレンセイ(Lensei Nisizawa)さんが単独で出演されるというネットの情報からでした。

 

その他のシンガーの方達は私は誰も存じ上げなかったのですが、非常に高レベルなベテランの方達と、発展途上にある将来有望な初々しい若い新人の方達が共演されていて、格の違いから来るレベルの差は多少感じたものの、全体的には大変質の良い、それはそれはとても素敵な会に成っておりました♫

 

本当に出演者の方々の歌&演技は自然体でありながら表情豊かで、その「歌う演劇」は観ていて大変心地好いものでした。

(*^^*) ~ ♫

 

内容はそれぞれオリジナルの一曲一曲が独立したドラマを持った歌で構成され、次々に繋がって行くのですが、その一つ一つには私達人間の誰もが人生で味わう多種多様な感情や思いというのが込められていて、コミカルなものからシリアスなものまで、本当にお洒落で洗練された見応えのある内容になっていました。

 

見終わって、これは一緒に観劇&感激した友人とも話した事なのですが…。

 

彼らの声や顔の表情の豊かさ、そして例え言語の違い(※会場の案内含めて、全て英語のみの舞台でした)で言葉が分からなくとも、

 

その感情が観ている者にひしひしと伝わって来る自然で自由な声と身体の表現力から伝わる美しさと大らかさは、舞台に立つ者、特にミュージカルの様なものを演じるには、絶対必要不可欠なものだという事をお互い感じました♫

 

そして友人とは、「ミュージカルというパフォーマンスが似合うのは、やはり表情や身体のリアクションが自然でお洒落な外国人の方達だね~」という見解で一致したのです。

 

これは私が昔から感じている事なのですが、(※今は昔に比べて大分洗練されて来たとは言え)多くの日本人が演じるミュージカルを見る時に生まれる「何とも言えない違和感や野暮ったさ」というものは、

 

私達東洋人の持つ歴史から来る「無表情が似合う顔の構造=本音を押し殺して相手と向き合う国民性=感情を表に出す事への抵抗から来る表情の乏しさや不自然さ」と、「身体での表現=リアクション(※反応)の鈍さ」から来るのではないかという事です。

 

これは訓練不足から来ている事もありますが、結局その多くはそういう生活習慣を育む私達の文化から来ているリアクションが、舞台に立った時にはマイナスに働くというか"わざとらしく"なってしまって、あまり魅力を感じなくさせてしまうという現実ですね。

 

(※これは例えば舞台慣れしていない日本人がパフォーマンスを観た時に、「感動を拍手で伝える」という時の反応の鈍さ=周りを気にして自分からする勇気がない=感情を表に出す事が下手という事にも共通する事ですね~)

 

又これも私の持論なのですが、そもそも「日本語」という言語が、リズム的にも翻訳的にもミュージカルには不向きだからではないか?という事もあります。

(^^;(^^;;(^^;;;

 

 

 

でも日本人の方でも、舞台で外国の方と共演されても違和感のないグローバルな感覚を持たれた方もいらっしゃる訳ですし、私は"舞台人"という者は日本人・外国人という事は関係がなく、

 

古今東西「舞台に立つ者の基本」として持っていなければならないものにまず「基本姿勢」というものがあると思います。(※これは能や歌舞伎などの日本の伝統舞台芸能の訓練法などを観てみれば、一目瞭然です。

 

例えば坂東玉三郎さんの舞が世界に通用し絶賛される上質な芸術であったり、「アマデウス」の舞台でサリエーリを演じた九代目松本幸四郎(※今は二代目松本白鸚)さんが、洋物を演じても全然違和感がない様に…。

 

その基本姿勢をベースにして発展させて行くのが、舞台芸術で不可欠な手足を使った身体の表現というものなので、その基本姿勢が演じ手に身に付いているかいないかというのは、

 

観客に取って魅力的に目に映る「垢抜けている」「洗練されている」「美しい」「カッコいい」という様な"格の違い"を感じさせる事ができるかどうかの分かれ道になるのだと思います。(※世界的に見ても、日本人ほど「姿勢が悪く、歩き方がカッコ悪い」人が圧倒的に多い国は、他の国ではあまり見られません)

 

そういう基本があれば「崩す事」もできる訳で、そうした場合は、例えば「汚くても美しい」「土臭いけれど伝わって来る」「野暮ったいけれど味がある」と言った様な、とても洗練された芸術的な表現に繋がる訳ですが、

 

演じる側にその基本が身に付いていなければ、崩したものは単に「だらしなさ」や「垢抜けない野暮ったさ」に通じてしまうからです。

 

そういう意味で、今回は出演者の方達が皆そういう基本(※姿勢だけではなく、若い出演者の方達でも舞台上に於ける集中力がキチンと訓練されている)を持たれている方達ばかりでしたので、とても洗練された舞台に仕上がっていて、観客は皆大満足だったのではないかと私は思います♫

(*^^*) ~ ♡

 

 

 

 

    

      【songs for a new world】

 

                      directed by     KAREN PAULEY 

               music & lylics by       JASON ROBERT BROWN

 

 

今回の出演者の中で、一番の華と言える叙情的で大変美しい歌声と容姿を持たれた Hannah Grace さん、ふくよかで温かい雰囲気を持たれた Karen Pauley さんの個性溢れる豊かな表現力は大変魅力的でしたし、

 

Chris Levens さんの知性と野性味が同居されておられる様な素敵な存在感はとても印象に残りますし、 Jonah Hagans さんのダンディでありながらコミカルという、彼が出て来ただけで観客が何かを期待してしまう様なキャラが異彩を放っておられました!(笑)

 

その他、Saya Suetsugu Johnson さん、Julius Fuentes さん、Carlos Quiapo さん達の若々しく初々しい歌声&演技にも、それぞれ将来性を感じて大変好感を持ちました♡

(^^✿

 

そして今回の舞台で、唯一私の知っている出演者であった jammin のメンバーである Lensei Nisizawa さんは、「エッ、彼は歌だけでなく、こんなに演技も上手いの!?」「ピアノ以外にも、こんな楽器も演奏されるんだ!」という程の芸達者!

\(◎o◎)/!

 

素晴らしい歌唱力は勿論、演技の表現力も含めて彼は"スターの貫禄~☆彡"で、jamminn で出演される時とは又違った彼の底力と魅力を改めて知る事ができました。

(^^✿✿✿

 

彼が jammin' Zeb として出演される時は、大体片言の日本語で語られますし、年齢的にも身長的にも「可愛い弟分」的な役割りを演じていらっしゃる感が強い印象なのですが、

 

今回の舞台では彼の年相応の"大人としての男性の魅力"が最大限発揮された感じで、大変伸び伸びとされた素敵なパフォーマンスで魅せて下さいました♫

 

ちなみに私の中では、今回の舞台の中で彼が歌われた「King of the world (世界の王者)」がもう圧巻!で鮮明に記憶に残り、又どこかで是非聴きたい曲になりました♫♫

(*^^*) ~ ♡

 

出演を終えた後は、一呼吸入れた後に出演者の方達がラフに客席に降りていらして、それぞれファンの方達や関係者に囲まれて歓談や写真撮影をされている風景が閉鎖的な日本とは違い、私の好きな外国の自由で開放的でフレンドリーな空間を感じさせてもらえて、とても良かったです♫♫♫

 

…といっても Lensei さんは、多分 jammin の昔からの固定ファンの方達ではないかと思われる女性陣に囲まれて、新入りファンの私にはとても近付けない雰囲気でしたけど。(笑)

(^^;

 

とにかく素敵な会だったので、又彼らが舞台を企画されたら是非伺いたいと思っています~✿

(*^^*) ~ ♡

 

 

 

…あ、そうそう!

 

見終わってから気付いたのですが、観客席の一番後ろに jammin' Zebのメンバーのお一人であるコージローさんのお顔も見えていました♫

 

それと今回の舞台は、偶然にも私と友人が今年の2月に演劇の舞台に出演した時と同じ中野の舞台(劇場HOPE)でもあったので、二人で懐かしく楽屋などの舞台裏などを想像したりして、ノスタルジックな気持ちになっておりましたのでございます♫

✿^^) ~ ♫ ~ (^^✿

 

 

 

 

 

 

プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスQ&Aコラム