大園 エリカ(クラシックバレエ教師・振付家)- コラム「Tea time コラム(私の好きなメッセージ)㉔」 - 専門家プロファイル

大園 エリカ
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大園 エリカ

オオソノ エリカ
( 東京都 / クラシックバレエ教師・振付家 )
舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
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Tea time コラム(私の好きなメッセージ)㉔

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2015-03-14 06:00

(このメッセージを、先日亡くなった私の兄に捧げます)

 

 

 

「死を前にした『受容』」

 

 

 

数多くの人々の死を看取り、

その記録、「死ぬ瞬間」という書によって、

終末医療の思想に深い影響を与えた精神科医、

エリザベス・キューブラー・ロス。

 

彼女は、2004年8月24日、

その78歳の生涯を閉じました。

 

 

引退後、脳卒中で倒れた彼女は、

その人生の最後の9年間、

不自由な体で病床に伏せる生活を余儀なくされます。

 

 

テレビのドキュメンタリーが伝える

その晩年の彼女の姿。

 

それは、意外にも、

自分の病気や境遇を嘆き、

自分を愛することのできない自分を語り、

感情の起伏に身を委ねて周囲に接する姿であり、

彼女に聖女や聖人の姿を重ねる人々にとっては、

その期待を裏切るものでした。

 

 

しかし、

彼女が、その著書で語った通り、

病で死に向かう人々の誰もがたどる

否認、憤怒、取引、抑鬱、受容という5つの段階を、

彼女自身も歩んだことに、

我々は、むしろ、

不思議な安堵を覚えます。

 

 

そして、その安堵とともに、

自分の「死」を受け入れる、という意味で語られた

「受容」という意味の

本当の意味に気がつきます。

 

 

 

自分の「弱さ」を受け入れる。

 

 

 

それは、彼女が最後に残した言葉が、

意味するものだったのでしょう。

 

 

私は、いま、

自分を愛することを

学んでいる。

 

 

 

 

(※「自分であり続けるために」 田坂広志 著 より)

 

 

 

 

 

 

兄は今、この世で生きるという苦しみから解放され、

この空の様に自由でしょうか…?

 

 

 

生まれたものは必ず「死」を迎える事。

そして私達が「死」と捉えるものは、単にこの「肉体」の死である事。

「魂」は学びと共に、永遠に続いて行く事。

 

 

そういう事が深く理解できていても、

 

 

やはり兄という存在が、今はもうこの世にいないという事は、

心のどこかにポッカリと穴の空いた様な、そんな思いに妹はさせられます。

 

 

それは訃報を受け取った瞬間よりも、日が経つ毎にじわじわとした実感として、

私の心に「寂しさ」として押し寄せて参ります。

 

 

でも、死んでからも私達人間の魂の旅は続くので、

兄がこの次生まれ変わった時には、今回生きて学んだ数々の事が、彼に生かされて行くのでしょう。

 

 

さようなら。

お兄ちゃん。

 

そして、今までありがとう。 

 

 

重い肉体から解放された今、

心安らかに、魂の旅をお続け下さい。

 

 

 

妹より。

 

 

 

 

 

 

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