Dr.TSUBAKI(歯科医師)- コラム「ホワイトニング後のフッ素の効果」 - 専門家プロファイル

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ホワイトニング後のフッ素の効果

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ホワイトニング コラム 2009-02-17 10:00
こんにちは。ティースアートのDr.TSUBAKIです。

私は日本歯科審美学会が主催する「ホワイトニングコーディネーター」の講師を務めていますが、よくホワイトニング剤は歯を溶かすのでは?という質問をされることがあります。

ホワイトニングには通常、過酸化水素または過酸化水素を発生する過酸化尿素を使用して歯を白くします。この過酸化水素は、厚生労働省でホワイトニング剤として認可されており、消毒剤(オキシドール)として一般的に使用されているのをはじめ、食品添加物にも使用されています。

ホワイトニングに使用する過酸化水素は、分解するときにフリーラジカルが発生します。このフリーラジカルが、歯の着色有機質に含まれている二重結合部分を切断します。これによって着色有機質は分子が小さくなり、色がなくなってきます。この無色化により、歯の明るさを上げて白くする方法です。この方法は歯自体を白くするため、白さは数年間持続します。

ホワイトニング剤の中には、pHが低いもの(pH4程度)があり、一時的に歯のカルシウムが溶け出す脱灰という現象を起こしますが、唾液の作用で1時間以内にはカルシウムが戻る「再石灰化」が起こることが分かっています。このリスクはコーラやオレンジジュースを飲んだ時と同程度です。疲れを取るクエン酸のpHは1ですので、クエン酸よりもホワイトニング剤の方がはるかに脱灰が少ないといえます。

この脱灰が起こると、エナメル質の表面に凸凹ができて歯がすりガラス状になり、歯が白っぽく見えます。ただこの表面の白さは「再石灰化」が起こると同時になくなります。ホワイトニング後にフッ素を作用させるのは、再石灰化を促進させるためです。

以前はこの効果が歯を白くする原理だと誤解されていましたが、現在では世界中の各歯科大学や研究機関で、ホワイトニング剤の効果が象牙質まで達していることが科学的に証明されています。

現在の多くのホワイトニングシステムでは、脱灰を防ぐためにフッ素を塗布して再石灰化を促進させます。しかしこのフッ素塗布は、歯の表面の凸凹をなくすためで、象牙質まで達しているホワイトニングの効果を持続させる作用はありません。
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