- 松下 雅憲
- 株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
- 東京都
- 店長育成・販売促進ナビゲーター
対象:人材育成
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「はい!私、ひとつ提案があります!」
彼は、満面の笑顔と共に手を挙げて、話し始めました。
昨日は、志を同じくする仲間との忘年会。
宴の最後に、ひとりひとり来年の抱負を語ろう!と言うことになりました。
そして、一人目が話し終わった時、彼はおもむろに、元気良く手を挙げて話し始めたのです。
「来年のその目標を達成したいのだったら、こうした方が良いんじゃないかな~」
無邪気な笑顔で話されるその提案は、お酒が入っての軽~い雑談とも取れます。
明日になったら忘れてしまいそうな、冗談とも取れます。
しかし、彼の眼は、極めて真剣です。
なので、聞き手(来年の目標発表者)も真剣に聴きます。
しこたま飲んだ後のテンションなのですが、
しこたま飲んだ後とは思えないような、まじめな雰囲気です。
彼の素敵なところは、真剣に提案していますが、何が何でもやった方が良い、と言うわけではなく
相手の裁量権を奪うような言い方ではありません。
なので、聞き手も、余裕を持って、それに真剣に返答します。
私は、相手の許可を得ない提案はお節介に通じるので、気をつけないと行けない、と思っています。
しかも、それを相手に押しつけたら、今度は「余計なお世話」になってしまう、と思っています。
なので、アドバイスや提案は、いつも慎重です。
出来るだけ意見を言うよりも、相手の考えを引き出す方が良いな、と思っています。
まあ、コーチ癖・・・かも知れませんが・・・
でも、彼は、どんどん提案します。
自分自身でも言っているくらいですから、彼は、相当な「お節介」です。
でも、全く「余計なお世話」ではないのです。
その提案は、「既に考えていたり、やっていたり」していることもあります。
けれど、彼が言うと、もう一回やってみようかな・・と思えるのです。
私はその様子を見ながら、彼の笑顔や、彼の素敵な人間的魅力がその要因なんだな、と思いました。
彼の提案は、「自分の為の相手軸」での「お節介」ではなく、「相手の為の相手軸」を貫いているからです。
そこには自分のメリットや自分の事情など何もありません。
自分と同じようにして欲しいというような気持ちもありません。
アドバイスですから「自分基準」ですが、決して「自分勝手」ではありません。
これくらいピュアーにアドバイスや提案が出来ると、気持ちの良いお節介になるんだな。
そう感じた忘年会でした。
彼は、自分が目標を発表する番が回ってきた時にこう言いました。
「私は、昔、自分の幸せが自分の喜びであって十分だ、と思っていました。
しかし、年取って、色んな経験や色んな素敵な人に会って、考えが変わりました。
今は、人の幸せが自分の幸せ、自分の喜びと感じられるようになったんです。
だから、来年も今年以上に、どんどん、お節介をしていきたい!!」
涙が出そうになりました。
こんな素敵な人に出会えた、2012年に大感謝です!
ありがとうございました。
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