- 松下 雅憲
- 株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
- 東京都
- 店長育成・販売促進ナビゲーター
対象:人材育成
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ある日、あるセルフサービスのカフェで、隣のレジに並んでいた男性客に、店員さんが、
「コーヒークリームは、半分でしたね」
と言って、クリームの蓋を剥がし、半分だけ入れて、かき混ぜて、リッド(コップの蓋)をかぶせて
笑顔と共にお渡ししていました。
その男性客は、常連さんなのでしょう。
ありがとう。と言って客席に向かいました。
私は、ホットコーヒーはブラックで飲みます。
なので、特に何も要望しないので、そのまま受け取りました。
もしも、私に、クリーム入れましょうか?
と言われたら、「いいえ、それはしなくて良いです。」
と答える手間が発生します。
だから、いちいちわざわざ聴かなくても良いのです。
チョットした会話が嬉しいときもあれば、それは要らないときもあります。
しかし、そうして欲しいお客様が来たら、きちんとその要望に応じる。
このカフェは、何度か同じ要望をしたら、そのお客様の顔を覚えて、
きめ細かく対応するようにしているようです。
一般に、チェーン店では、全体での満足度を上げる為に、マニュアルを定めて、基本サービスの安定を図ります。
これは、衛生や安全面のリスクを避ける効果もあります。
コーヒーにクリームを入れないお客様。
入れて欲しいお客様。
自分で入れたいお客様。
半分だけ入れて欲しいお客様。
そう言う応対自体が不要だと思うお客様。
そう言う応対自体を楽しみたいお客様。
お客様は、十人十色。
お客様に満足してもらおうと、親切に接客しても、例えそれが同じ言葉、動作、表情であっても
嬉しいお客様と、
嬉しくないお客様が、
いるのです。
同じお客様でも、その日の体調や感情で、
嬉しいときと、
嬉しくないときが、
あるのです。
サービスのマニュアル化は、誰に対しても同じように出来、
誰がしても同じように出来ることが、目的です。
しかし、実際は、誰に対しても同じ効果、同じ満足を感じて頂ける訳ではありません。
相手と自分は違う、
あの人とこの人も違う、
同じ人でも、昨日と今日は違う、
だから、顔を覚え、
今日の表情を見て、
顔色の違いを見て、
言葉の違いを聴き、感じて
今日の相手のに最高の満足を感じて頂けるようにする。
これを、非現実的な理想論だと言われる方もいます。
そう言う店の店長は、自店舗のスタッフはそこまで出来ないと思っています。
しかし、世の中には、この考えを真摯に、全力で取り組んでいるお店があります。
この店の店長は、スタッフの力は無限大だと信じています。
私は、今後この店を定点観測し続けたいと思っています。
この店の周りには、たくさんのライバル店があります。
生き残るのが、この店であって欲しい。
心からそう思います。
顔晴れ~○○○○!!
PS: このお店、東京に実在するお店です。有名なコーヒーチェーンではありません。
今は、未だ名前は出せませんが、いずれ実名でご紹介出来れば、と思っています。
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