- 袴田 剛史
- 株式会社スクロール360 ECコンサルタント
- 静岡県
- Webプロデューサー
対象:Webマーケティング
- 森 美明
- (Webデザイナー)
- 和久井 海十
- (ITコンサルタント)
前回、紙ではなく、画面で確認することをお勧めしましたが、
画面で見ることで確認するべきことのひとつに
「ファーストビュー」の範囲があります。
紙で見てしまうとそのページの全体が見渡せることもあって、
「ファーストビュー」という意識が薄らいでしまうのですが、
実際に画面で見ることで、認識が変わってきます。
その顕著な例をふたつお話します。
■その1
別のページに行っても同じページに見える
これは、楽天ショップを意識して作られたページに多いのですが、
ページの上部にそのサイト内でのPRバナーを幾つも置くことで、
どのページもファーストビューの範囲では変わらないように見えてしまい
お客様が戸惑うケースです。
こちらと似たようなケースとしては、カート処理などにおいて、選択エラーがあった時、
そのエラーメッセージがファーストビューに入っていない場合、
使っている人にとっては、「なぜ先のページへ進まないのか」と困惑します。
■その2
ログインか新規登録かを選択するページ
これは具体的に例を見ていただく方がわかりやすいと思います。(コチラ)
ご覧いただく例では、ファーストビューの範囲に
ログンインを促す範囲しか見えてきません。
この瞬間
「あれ、私ははじめてなんだけど、どうすればいいの?」
という迷いが生じます。
もちろん、多くの人が「スクロールをすれば別の案内があるかも」と
考えて、スクロールするかもしれませんが、
そうに考えられない人も中にはいるかもしれないということです。
「そんなバカな」「普通、わかるでしょ」と思うかもしれませんが、
仮にそんな人が10人にひとりいたとしたら・・・
この場面、その人は買う気マンマンなのです。
けれども、その買う気マンマンの人のうち10人にひとりを
取りこぼしてしまうとしたら・・・
そうです!
特にこの段階で「操作がわからないから、買うのをやめよう」という
お客様は、ひとりでも減らしたいものです。
さらに言えば、はじめての人こそ、わかりやすくしてあげるのが
必要なのに、なぜ既存のログインを先に案内するのでしょう。
このようなことから、Bのページのように改善し、
ファストビューの範囲にログインとはじめての方の両方を
見えるようにするのが、賢明かと思います。
ご参考までに―
過去に同様の改善をしたケースが複数あるのですが、
いずれもカートからの離脱率が10%ほど改善されました。
今回ご案内した例のように、紙で見るのではなく、実際にお客様と同様の
環境にて確かめることで、そのサイトの改善点が見つかることがあります。
ちなみに―
小さなノートパソコンでのファーストビューも意識するために、
私の仕事上でのパソコンは、いまだに14インチのモニターを使用しています。
まわりの人たちは、19インチ、21インチのモニターを使っていますが(笑)
株式会社スクロール360
袴田 剛史 takeshi-hakamata@scroll.co.jp
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