緊急投稿  中学入試 入試直前期に成績が下がった?! - 中学校受験対策 - 専門家プロファイル

岡松 高史
岡松教育進学研究所 代表
愛知県
家庭教師

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対象:子供の教育・受験

大澤 眞知子
大澤 眞知子
(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
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閲覧数順 2024年04月26日更新

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緊急投稿  中学入試 入試直前期に成績が下がった?!

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中学入試も、関西地区は終了し、中部地区は真っ最中、関東地区は直前になりました。

関西の受験生、保護者の皆さん、お疲れさまでした。

結果はどうでしたか。

志望校合格を果たした方は、少しのんびりしつつ、小学校生活をしっかり締めくくってください。

また、不本意な結果に終わった方も、少しのんびりしたら、目標に向かって頑張りぬくことができたことを、きちんと胸にしまっておいてください。これから何かでくじけそうになったら「あのときの自分」を思い出し、その「かつての自分」から勇気をもらいましょう

私が指導した子のなかにも、中学入試で不本意な結果に終わった子もいます。そんな子で、大学受験を控えた時期に、こんな年賀状をくれた子がいます。

「くじけそうになったり、怠けそうになったりすることがあります。でも、そんなときには、中学受験の頃を思い出して、先生の顔を思い浮かべると、小学生の自分があんなにがんばれたんだから、高校生になった自分があれ以上にがんばれないわけがないという気持ちがわき上がってきます」と。

 

ところで、直前期を迎えつつある方。

タイトルには「成績」という表現を使いましたが、模試のないこの時期ですから、「成績が下がった」は正確な表現ではないですね。正確には、「克服したはず」「できるようになったはず」の問いが、ここへきて「また」できなくなってしまった、ということはありませんか。

「そんなことはないよ」とおっしゃる方は、結構。そのまま、突っ走ってください。

 

「実は、そうなんだよ」という方。

妙なところで、「時間を節約しよう」としていませんか。

例えば、国語。

読解スピードが、やたらと速くなっていませんか。

記述の問いで、下書きを「くちゃくちゃ」に書いていませんか。

選択の問いで、本文の確認もそこそこに、選択肢の検討に入っていませんか。

「焦り」というネガティブな表現は控えて、「意気込んでいる」「気合いが入っている」としましょうか。いずれにせよ、入試を目前に控え、「やる気」が変なところでスピードアップをもたらしていないかどうか、ふり返ってみてください。

できなかったことが「できるようになった」ときのこと。できなかったタイプの問いが「克服できた」ときのことを思い出してください。

解けない問いが解けるようになったのは、「一見、遠回りのような思考過程を経たり、作業を行ったりするようになったからだった」のではないですか。

算数でも、頭の中だけで処理しようとしていたことを、表に書いて考えてみた、図を描いて考えてみた、そうすることで克服できたのではないですか。

今は、どうですか。

「そんなことをしなくても、自分はもう克服したんだから」と、それらをやめてしまったり、ただ形だけのおざなりなものになってしまっていませんか。

 

保護者の方の中にも「この過去問を解くのはもう3回めなのに、1回めはさておき、2回めにはできていた問いが、なんでできなくなっているの」とショックを受けている方もいらっしゃると思います。

でも、お子さんの力が低下したわけではありません。肩に力が入り「最短距離で」正解にたどり着こうとして、実は「間違った道」に、「また再び」入り込んでしまっていると思われます。「あなたが、最短コースだと思っている道は、『最短なのではなく、間違っている』んだよ」と「叱責ではなく、静かに」話してやってください。

どのようにした結果、解けなかった、答えられなかった、その問いが解け答えられるようになったのか、解けるようになったときのことを思い出させてやってください

先に挙げた国語の例で言えば、「自分が理解できるスピード以上の速さで文章を読めば、ただ目で追っているだけ」になってしまいます。「ゆっくりと読むべきところ、立ち止まるべきところ、そして、スピードを上げて読んでもいいところ」とメリハリをつけて読むべきです。そして、ちゃんと解けているときは、そうしていたはずです。

記述でも、込み入った内容を整理して、さらにそれを制限字数内に収めてまとめるためには、下書きが必要です。そして、そのレベルの問いに答えられたときには、そうしていたはずです。

選択肢中から答えを選ぶ問い。時間を省こうと思えば、どれだけでも省ける問いです。極端な話、五分の一、四分の一で「当たり」を狙うことだってできます。でも、このタイプの問いでしっかりと得点するためには、問いを読んだら、まず選ぶべき選択肢はどれかを判断する「基準」「物差し」を得なくてはなりません。その「基準」「物差し」は、当然、本文から得ます。そして、そこから得た「基準」「物差し」がしっかりとしていればしているほど、安全に正しい選択肢はどれかを判断できるのです。そして、そうした問いがちゃんと解けていたときは、そのようにきちんと本文に戻っていたはずです。

 

子どもは、時に、思わぬ行動に出ることがあります。

長年受験生と接してきて、ここで挙げたような状態になってしまう受験生に出会うことも、少なくありません。

「焦っている」といったマイナスの気持ちからばかりではなく、「よし、やってやろう」というプラスの気持ちから、突拍子もない解き方を自ら「発明」してしまうことがあります。その、もとにある「やる気」「意気込み」「合格したいという気持ち」は大切にしつつ、「正しい解き方」に戻してやってください

保護者の方こそ「焦らないで」ください。決して、お子さんの力が低下したわけではないのですから。

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