デザイナー住宅とかデザイン住宅。
このカテゴリーってどんなものでしょうか?
「建築家と作る…」、「建築家が設計する…」など色々な表現で紹介されます。
単純に考えると建築家がいる住宅メーカーとでもいうのでしょうか??
建築家は絵画のように作品を創るから家は作品になる。
お願いするお客さまは作品ではなく住まいとして考える。
両者の見方が異なる場合があります。
作品は住みやすい??
こればっかりは住んでみないとわかりませんし難しいものです。
やっぱりセンスの問題なんでしょう…
で、デザイナー住宅はデザイン優先。
品質や性能は考慮されない場合もあります。
あるデザイナー住宅にお願いされた方のお話。
引渡後にエコポイントの利用ができないとのことで建築会社と大モメ!
「こんな家頼んだ覚えがない!」と…
聞くと坪100万円近い請負金額で住宅性能評価は取らず。
耐震等級は1、断熱性能は一時代前の省エネ基準など、とてもエコポイント対象にはなりませんでした。
設計した建築家も全く性能面では関与せず。
仕様書をみると会社側で決めた仕様を中心していました。
設備など視覚に入る部分はよく打合せしていましたが、断熱などは最新のものと思っていたのでしょうね。
また、この会社の担当者は「エコポイントなどの利用はお客さまから依頼がないと対応しません。」とのことでした。
しかしながら、この建築会社のHPには次世代省エネ、耐震等級3など、高性能な住宅を標準化・・・などと掲載されているとのこと。
結局、応急措置的に断熱等のプラス工事をさせたそうです。
もちろん、費用は業者もち。
こうしたトラブルのご相談は、不思議とこうしたデザイナー系の住宅会社関連です。
性能評価や長期優良住宅の必要性を取ると、どうしてもデザインが難しいものです。
このあたりは、注文者であるお客さまもじっくり確認しておく必要がありますね。
大手HM以外はまだまだ性能等の対応力は不足がちです。
ですから、注文住宅は「いろいろ注文する」、「できるかどうか確認する」ことです。
寺岡 孝
このコラムの執筆専門家
- 寺岡 孝
- (東京都 / お金と住まいの専門家)
- アネシスプランニング株式会社 代表取締役
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生涯に一度とも言える住宅建築や不動産購入の場では「失敗したらどうしよう」と不安に思う方が多いものです。お客様が「夢」を安心して実現できるよう、業界での30年以上の経験を活かし、「納得」と「安心」の住まいづくりを中立的立場でサポートいたします。
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