- 上田善隆
- オフィスゼンリュウ 代表
- 京都府
- 広告プランナー
対象:広報・PR・IR
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
前回続き
70~80年代になると、若者は都会に働きに出て地方の過疎化が起こってきます。コンクリートのマンションに住み、モダンな家が建ち、生活も豊かになり和室を持つ家が少なくなってきました。人々の宗教観も変わってきました。大部分の日本人は、お彼岸お盆にはお墓参りには行きますが、お寺参りには観光でしか行きません。お寺や仏壇に対するとらえ方がずいぶん変わりました。
このように都会に住む家族が新しく増え、仏壇を持つ家庭が少なくなりました。地方では過疎化が進み、仏壇はあってもそれを引き継ぐ家庭が減少していきます。地方の仏壇を都会で引き継ぐには、住宅環境の違いから新しく買い替えなければなりません。ここに現代仏壇のニーズが生まれています。
話は少しずれますが、昔、仏壇の前は子供をしつける場所でした。学校の成績表を仏壇に収め、ご先祖に報告していました。それが現代では子供のしつけや教育はどのように行われているのでしょうか。
「ご先祖に見られているから悪いことはできない、罰が当たる」という教え、これは決して迷信なんかじゃなく人間の生き方の基本ではないでしょうか。その基本が失われつつあるのが現代です。和室や仏間を持たない現代人が増え、先祖への畏敬の念が薄れたため、日本が壊れつつあるような気がしてなりません。心の拠り所となる先祖壇を今こそ認識する時が来ています。それが現代仏壇なのです。人々がたくさん集まる場所、つまりリビングルームに仏壇を置き、毎日ご先祖と会話をする習慣をつけ、子供のしつけを行うこと。これが現代仏壇の考え方なのです。
以上のようなことをマスコミに向けてオリエンするわけです。
取材を受けるコツは、訊ねられたら答えるという「待ち」の姿勢ではなく、こちらでニュースを提供しているんだという気持ちがとても大事です。そのためには記者をどのように引っ張ってどのようにリードしていくか、あらかじめ策を練り、堂々と自信たっぷりに話すことが大切です。
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