和菓子の魅力part1・四季折々の和菓子について - コラム - 専門家プロファイル

廣瀬 ちえ
CHIE'S KITCHEN 代表
愛知県
料理講師

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和菓子の魅力part1・四季折々の和菓子について

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和菓子の魅力part1・四季折々の和菓子について

 

和菓子とは?

日本で古くから作られ、今日でも高い人気を誇るスイーツ「和菓子」。その歴史をひも解くと平安時代にまで遡り、江戸時代までは日本独自の製法が発展しました。その後南蛮菓子が日本に渡来したことで、日本独特の伝統と西洋の技法が融合し、現在私達が目にする和菓子へと進化を遂げたのです。

 

和菓子の魅力について

和菓子の楽しみ方は、味はもちろんのこと、その造形の美しさを鑑賞することに古くから重きを置かれてきました。これは、和菓子が日本の年中行事と強い結びつきを持ち、季節を表現していることに深く関係しています。例えば、季節の花や葉を使ったり、煉り切りなどを使って形で表現するなど、その手法は多種多様。四季に恵まれ、その移ろいを大切にしながら生活する日本人にとって、和菓子は季節が生み出す美しさ楽しむための重要なアイテムなのです。

 

それでは、一年を通じてどのような和菓子が食べられているか、簡単にご紹介しましょう。

 

月別の和菓子について

(1月)

・正月:花びら餅、笑顔饅頭

※はなびら餅とは、正月に食べる伝統の御菓子の一つ。白味噌の餡とごぼうを求肥で包んで作ります。笑顔饅頭は、薯蕷まんじゅうの頂に一点の紅をさしたもの。縁起物として正月の菓子贈りに用いられます。

・鏡開き:お汁粉

 

(2月)

・大寒:寒餅、元気餅

・節分:立春大福、福豆、豆菓子

※節分に厄払いのため年の数だけ豆を食べるのにちなみ、豆を使った菓子がこの時期出回ります。

 

(3月)

・雛節句:菱餅、雛あられ、桜餅、道明寺

※菱餅に使われる紅・白・緑は、それぞれ桃の花・雪・草木をあらわしています。この菱餅を小さく切って煎って砂糖をまぶしたものが「雛あられ」です。

※桜餅には関東風と関西風があります。関東風は薄く焼いた皮で餡を包み、桜の花を飾ったもので、発祥は江戸時代と言われています。関西風は道明寺粉を蒸して中に餡を入れ俵型にし、桜の葉で包んだものです。

 

 

(4月)

・花見団子

※白、紅、緑の団子を青竹串に刺し、華やかな花見の様子を表わしています。

 

(5月)

・端午の節句:柏餅、ちまき

※柏は若い葉が出ないと古葉が落ちない縁起物で、跡取りが絶えないようにとの願いがこめられています。ちまきは元々中国で厄除けの意味があり、この風習が日本に入り節句菓子として定着しました。

 

(6月)

・春彼岸:おはぎ、十六団子

・花祭:花まんじゅう、いただき

・夏越の祓:水無月

※水無月とは、氷に見立て三角に切った白ういろうに小豆をのせた菓子。夏の始まりである6月1日に氷を食べて夏の厄病除けをしたことから、氷餅や凍餅を贈る習慣が生まれました。

 

(7月)

・七夕:たなばた餅

・土用=土用餅

※土用餅とは…丑の日に鰻を食べるように、夏の疲れを癒すために土用にあんころ餅を食べます。

 

(8月)

・盂蘭盆:饅頭など

※盂蘭盆とは、いわゆるお盆のこと。仏様に花や精進料理と共にお迎えのお菓子を供えます。祖先の霊を供養するこの儀式は日本人が最も大切にしている行事の一つです。

 

(9月)

・秋彼岸=おはぎ、団子

※春の彼岸には牡丹餅(ぼたもち)、秋の彼岸はお萩(おはぎ)という説もあります。これは後世になって考えられたものであり、厳密な違いはないようです。

・十五夜:月見団子

※旧暦の8月15日、新暦の9月13日の月を「中秋の名月」といい、すすきと月見団子を飾ってお月見をします。団子の丸い形は月を模したものです。

・亥の日:亥の子餅

※旧暦の10月の最初の亥の日亥の刻に「亥の子餅」を食べる風習があります。これは猪が多産なことにあやかり、安産や子孫の繁栄、無病を願うものです。

 

(10月)

・重陽の節句:着せ綿

※着せ綿とは、赤いこなしで菊の花をつくり、その上にそぼろをのせた練切のこと。 旧暦の9月9日(重陽の節句)の前夜、菊の花に綿をかぶせ、その露と香りのする綿で顔を拭うと寿命が延びる、といわれたことに由縁しています。

 

(11月)

・七五三:千歳飴、祝菓子

※男児・女児それぞれ成長の節目として11月15日にお祝いをしますが、この時紅白2本の細長い千歳飴で我が子の長寿を願います。

 

(12月)

・餅つき:餅 (丸餅)

※師走の頃になると正月用の餅をつきます。ただし、29日は苦餅、31日は一夜餅といわれるため、餅つきを避けます。

 

 和菓子はまた、自然の恵みがたくさん詰まったものでもあります。和菓子の主な材料は、豆類・穀類・芋類・寒天など、自然の中で育てられたものばかり。これらには良質の植物性たんぱく質や食物繊維が多く含まれています。和菓子はきれいで味が良いだけでなく、身体にも優しい、非常に健康的な食べ物なのです。また、卵や乳製品を多く使う洋菓子に比べ、カロリーが低いのも特徴的です。

 

近年では洋菓子の需要が高まり、和菓子を普段口にする機会があまりない方も多いかと思いますが、味・見た目・栄養価など、優れた和菓子の魅力にぜひ触れてみてはいかがでしょうか?

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