ばらまかないみんなの党? - コラム - 専門家プロファイル

平 仁
ABC税理士法人 税理士
東京都
税理士

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閲覧数順 2024年04月18日更新

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ばらまかないみんなの党?

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「みんなの党」が発足して1週間、自民対民主の構図が鮮明になる中、
自民とも民主とも異なる政策を打ち出し、国民に浸透させなければ、
埋没してしまう危機に直面している。
この構図は、無所属で闘うことが決まった平沼グループどころか、
国民新党や社民党、共産党さえ巻き込まれる形になっている。
13日16時3分時事通信社記事はこう報じた。

みんなの党の渡辺喜美代表は13日午後、都内の日本外国特派員協会で講演し、
衆院選への取り組みに関し「民主党が大量に票を取ると、キャスチングボート
の(役割を果たす)可能性がなくなる」と懸念を示した上で、「ばらまきの
民主党か、ばらまかないみんなの党かという選択を提示する」と述べ、
民主党との違いを訴えていく考えを強調した。
目標議席については「少なくとも(五つの)現有議席は上回らないといけない」
と語った。


「ばらまかないみんなの党」とは良く言ったものだ。
自民党が民主党を批判するのに用いるバラマキを逆手にとって、改革を
標榜する方向性を示しながら、民主党との違いを鮮明にできる点で、
ウマいコピーだと思う。
ただ、国民に理解されるかはビミョーですね。

私は今回の選挙では、こういったミニ政党がどう闘うかに注目している。
民主党の圧勝に終わり、民主党単独政権が誕生することを恐れるからだ。
来るべき民主党政権が上手くいき、4年間鳩山政権がもってくれれば
杞憂に過ぎないであろう懸念であるが、万が一上手くいかずに崩壊した場合、
連立政権であれば、連立の組みなおしということも考えられようが、
単独政権であれば、今回の自民党の安倍、福田、麻生の首相たらい回しと
同じ様相を呈する危険があるからだ。
今回の選挙に向けて盛り上がりを見せる政治参加の動きにブレーキをかけ、
最悪のケースでは、民主党に致命的なダメージを与えかねないからだ。
ようやく可能性として見えてきた政権交代可能な2大政党プラスαの構図が
崩壊してしまえば、日本新党ブーム後の混迷の二の舞になる。
それだけに、民主党単独過半数ではなく、国民新党、みんなの党、新党大地、
新党日本、平沼グループといった保守系野党との連立政権になることを
期待している。
自民・公明の巻き返しによる政権維持であれば、それもありでしょうが、
いずれにしても、衆議院第1党と少数政党との連立政権が望ましいと思う。

「みんなの党」に注目するのは、個人的な理由もある。

女性初の官房長官として女性議員をリードしてきた森山元官房長官が、
栃木3区(渡辺喜美みんなの党代表の選挙区)から公認候補で立候補する
のではないか、とのニュース後、地元の反発を受け、公認辞退に発展。
結局、昨日13日、森山氏は政界引退を表明した。
高齢という理由もあるが、政界に長く貢献し、女性の社会進出の象徴の
1人であった森山氏の引退表明にしてはあまりに寂しい気がする。
森山氏の意思を受け継ぐためにも、渡辺氏には改革の火を燃やし続けて
頂くのは当然として、各地の女性候補たちには健闘を祈るとともに、
当選直後からイバラの道が待っていることの覚悟を決めて、国民のために
一生懸命勉強して頂きたいと思う。

また、高校時代の同級生が、不祥事による都議辞任後1年半を経て、
再起をかけてみんなの党の公認候補として立候補する。
托鉢修行で生まれ変わった彼の姿を有権者にどう評価されるのか、
注目して見ていきたい。
他の人が気付かないところに気が付く稀有な才能とNHK特派員時代に
揉まれたフットワークの良さを活かした行動力に期待したいところだ。
私は、妻の父が私の支持政党の公認候補である対抗候補の熱心な支持者
である関係で、彼に投票することができないが、今回の選挙でどれだけの
票を集められるかで、彼の将来も変わってくるであろう。

いろんな意味で、みんなの党には注目していきたい。