- 高安 重一
- 有限会社アーキテクチャー・ラボ 代表取締役
- 東京都
- 建築家
幸せな家があります
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2009-05-07 20:05
昨年竣工した「上池台ーY」のクライアントも建築好きで久しぶりに見学にいらした。
小学校3年生のお子さんが家に住んで1年経つので手紙を書いたとのことで、
そのコピーをいただいてビックリ。
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家へ
一年間ありがとう!365日たったね。2008年の今日、ここに来たんだね。
ねて、おきて、ごはん食べて、帰って、休憩して、宿だいして(また)食事する、まで、まで、いっしょにいたね。木せいでこわれないかと思ったけど、いまではぜんぜん大丈夫になったよ。家を出るまで、これからも、ずっといっしょにいよう。そして、くらそう。これから、そして、いままでも、ずっと幸せでいたいね。いま、きみといる事が、人生で初めての幸せだったよ。そして笑顔で学校に行き、帰ることを、ぼくは信じてるよ。これからも長〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜いつき合いになるかもしれないけれど、仲の良さを、みんなに伝えられるといいとぼくは思うよ。また、2年間も3年間も5年間も10年間も、いっしょにいれると良いとぼくは思います。しあわせかどうかはわからないけど、出るまで、できればずっといっしょにいて、次の人に引きつぎたいとぼくは、たぶん、いつまでもぜったい思っていると思うよ。これから、も、そしてこれまでも、ずっといっしょにいようね。そして、いっしょに、おたがいがんばりあおうね。ぼくは、ずっと、おうえんしてるよ。(4.22ばん)END
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家に対してこんな風に思ったことってあるかな?
僕も小学校の時にはいろんな家が人の顔のように見えていて、
面白い顔や、キリッとした顔だと思ってたことがあった。
大きな家は怪獣のようなので、おもちゃのライフルで撃つマネをしたりしてた。
車に対しても同じような感じで捉えていて、
あくまでも自分の周辺環境を顔にたとえていたという事。
「上池台ーY」はまだ、HPに載せていないけど、外観はあまり見えない家。
なのでこの子は家の内部を体験していることが多いと思うんだけど、
内部にいても、家に人格を感じて、その行く末を案じたり、感謝をしたり、同志のように讃えている。
こんな感受性に感動するのと、家がいかに子供にとって重要かをあらためて知らされた。
我々にとっても幸せなことだと言えるけど、この家は本当に幸せな家になった。