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田母神空幕長解任について

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4日01:14 YOMIURI ONLINE記事によると、

政府見解と異なる論文を投稿して更迭された田母神俊雄・前航空
幕僚長(60)の処遇は、3日夜、定年退職という異例の形で決着した。
田母神氏は3日夜、東京都内で記者会見し、「(論文の内容について)
今でも間違っていない」「日本は決して侵略国家ではない」などと述べ、
持論を撤回しない考えを示した。
37年間にわたり愛用してきた制服ではなく、スーツ姿で会見に臨んだ
田母神氏。冒頭、「退職にあたっての所感」を読み上げたが、防衛省・
自衛隊を混乱させたことに対する謝罪や反省の弁はなかった。
「日本が悪い国だという認識は修正されるべき」などの持論を、終始、
繰り返した田母神氏。「戦後教育による「侵略国家」という呪縛が
国民の自身を喪失させ、自衛隊の士気を低下させている」とし、
現役自衛官に対しても、「自分のことより国家、国民のことを常に
優先した言動を取ってほしい」と神妙な面持ちで語った。
論文が政府見解と異なる点についての質問では、田母神氏は「政府見解に
一言も反論できないとなると北朝鮮と同じだ」と語気を強めた。
論文の懸賞金300万円については受け取るという。民主党が要求の構えを
見せている国会での参考人招致については、「応じるつもりだ」と答えた。
会見は20分余りで終了した。

という。

田母神氏の役職を考えれば、田母神氏の見解に賛否があろうが、
その内容が政府見解と異なる以上、航空自衛隊のトップとして
ふさわしくないのは明らかであり、更迭は当然であろう。
しかし、田母神氏がもし防衛大学校の教授であったらどうであろうか。
おそらく処分すらされないであろう。それは表現の自由が保障される
研究論文として評価されるからである。

いま問題とされている田母神氏の論文は、
第1回「真の近現代史観」懸賞論文において、最優秀藤誠志賞を受賞しており、
以下のサイトから、ダウンロードすることが出来る。
http://www.apa.co.jp/book_report/index.html

賛否はともかく、是非一読をオススメする。

これを読む限り、日本「だけが」侵略国家ではない、というのが
田母神氏の主張であるように思われる。
つまり、帝国主義の時代における日本の中国・朝鮮半島戦略は、
日本の国益のために行った帝国主義政策の一環であるが、
日本は他の列強と異なり、満州や朝鮮半島、台湾を日本と同じように
開発しようとしたのであって、その結果、満州も朝鮮半島も人口増加し、
むしろ治安が良くなったことを立証して、日本が侵略国家というのであれば、
他の列強もそうであろうといっているに過ぎないと思われる。

ただし、自由な発言が許されるのは私人としてだけであって、
航空幕僚長という肩書きを持った公人に許されることではない。
懸賞論文の受賞者の肩書きが国家公務員とだけであれば、まだ許された
かもしれないが、受賞者として航空幕僚長である田母神俊雄であれば、
私人ではない。

これは、税法を扱うものは平成11年に思い知らされたはずである。
平和事件高裁判決(東京高裁平成11年5月31日判決・税資243号127頁)が
下される直前から、突然、国税庁職員の執筆する書籍から肩書きが消され、
文末や書籍のはしがきに、必ず、執筆した職員は国税庁の職員であるが、
その内容は私見である旨が付されるようになっているのである。

なぜか。
平和事件高裁判決は以下のように判示していることから明らかである。
「税務当局の業務ないし編者等の税務当局勤務者の職務と本件各解説書の
内容との密接な関係性をうかがわせるものであるから、税務に携わる者が
その編者等や発行者から判断して、その記載内容が税務当局の見解を
反映したものと認識し、税務当局が個人から法人への無利息貸付けに
所得税を課さない見解を採るものと解することは、無理からぬところである。
そして、Xの顧問税理士等の税務担当者において、税務当局が上記見解を
採るものと解したことをもって、単なる法解釈の不知又は誤解である
ということはできない」
平和事件は高裁で以上のような理由で加算税を課さない正当な理由を
認めていたが、最高裁では、全面的に否定して決着を見ているが、
裁判官には、トップ官僚が書いたものを国民が個人ではなく国の見解だと
誤解しても仕方がないと、考えている者が少なくないことが窺える判決である。

このことを考えれば、田母神氏の見解には、賛否があるとしても、
航空自衛隊のトップでいる間に肩書きを付して、政府見解と異なる
見解を公表したことにより、その職を解任されたことは当然であると思われる。

皆さんは、いかがお考えになりますか?
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