デザインの話し その4
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2007-06-07 23:18
ほんと、良く似ていますね。
一見して目立つ違いは有りませんが、細部に違いが見られます。
全体で違うのはゼロ戦の方が胴体が太い。隼の方がスマートです。隼は軽量化を計る為、胴体を極端に絞り込んだのです。
軽い機体を造って速度と距離を稼ぐ、涙ぐましい苦労があったことでしょう。ではゼロ戦はどうやって軽量化したか?
ゼロ戦は人の乗る座席を主翼の上に持ってきたのです。主翼に座席を取り付ける事により、余分な部品を省いたのです。今で云うモノコック工法です。簡単な事に思いますがこれが出来ない。座席を主翼に乗せると、重心が前方にずれてしまい主翼に新たな工夫を凝らさなければ、達成出来ない技だったのです。
次の違いは、ゼロ戦の方が風防(人が乗るガラス窓の部分)が大きい。風防が大きい方が視界が広く見張りがし易くなります。隼は胴体を絞り込んだ為、大きい風防が乗せられなかったのです。
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このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
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