ステンレスとは - エクステリアデザイン - 専門家プロファイル

江藤 繁
有限会社エストア 代表取締役社長
エクステリアコーディネーター

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対象:エクステリア・外構

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閲覧数順 2024年04月26日更新

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ステンレスとは

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  1. 住宅・不動産
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エクステリア事情(外構関係) 素材について
ステンレスは、金属を錆び難くするためにクロムやニッケルを組み合わせた合金鋼としたものです。

また、ステンレスはSUSと呼ばれ、SUSの後に続く番号<数字>でステンレスの種類で(クロム・ニッケルなどの含有量にて)分類をしています。
現況ではSUS304が主流となって市場の物流を担っています。

ステンレスは耐食性が高い金属として知られ、私たちの身の回りにも多く使用されています。
最近では人口大理石などが多くなりましたが、キッチンのカウンタートップ材はステンレスが良く使用されていました。
建築素材では屋根材や壁材など防錆効果を期待されて、水分が多く使われる場所に使用されてきました。

しかし、錆に強いと言われるステンレスですが、やはり金属のため錆びる場合があります。
それは「もらい錆び」と言い、他の金属にて発生した錆びによって錆を貰ってしまうことがあります。

私の経験では昔我が家で使用していたお風呂の湯船が「ステンレスだ」と父親から聞かされていましたが、長いこと使用している間に錆びの様な状態が目立つ様になり「おかしいな・・・」と思っていました。
井戸水を使用したり、随分古いままの蛇口を使用していたため“もらい錆び”だったのではと最近思い出しました。
この様にステンレスも錆びるということを、十分にご理解を頂きながらステンレスを適材適所に使用していただけたらと思います。

メンテナンス<取扱注意>としては、水分を使用する場所で他の金属との接触を避ける。
なるべく付着した水分を乾拭きすることなどが上げられます。
日常の生活の中ではステンレスの耐食性能が発揮されていますので、神経質になることはないかと思われますが、沿岸地域などでの使用に際しましては十分に検討していただきたいと思います。

建築市場でステンレスと言えば、仕上げはヘアーライン加工が一般的であり細い刷毛跡が連続している仕上げとなり、その他に鏡面仕上げがあり鏡の様に自分の姿が写るほどに磨きをかけた仕上がりも使用されることがあります。
ステンレスへの着色も最近では多様化していますが、基本的にはヘアーライン加工の状態にて着色している場合が多く、細い刷毛跡が確認出来るものが多いです。
しかし、着色加工は別途費用が発生し、ステンレス独自の耐食性は変わらないので、商品作製における着色加工はあまり見ることがなく、ヘアーライン加工されたシルバー色が商品としては一般的の様です。

いろいろなニーズに合わせ製品加工が出来る素材ですので、昨今では多くの商品加工・開発が施されています。
弊社では“郵便受けポスト”“機能門柱”表札”“立水栓など水周り商品”などに使用されています。

ステンレスは他の金属よりも強度が高く硬い金属となりますので、ステンレスへの穴あけのドリル(錐)はステンレス専用のドリル(錐)を使用して穴あけを行います。

この穴あけの際に摩擦によって高温が生じますと独特な色にステンレスが変色します。
変色したステンレスを元の色に戻すことが出来ないために、商品として仕上げてしまった後に切断・穴あけ・溶接など高温が発生する作業を行うこはまずしません。

弊社でも表札などでレイアウト図へのご承認後、製作を開始させていただき完成した商品への加工は出来ませんとお断りをさせていただいております。

ステンレスは耐食性が高い金属のためにニーズが非常に高いですが、鉄と比べると価格も高く、一昔前までは数倍の価格差がありましたが、市場の物流量の増加などにより現在では気持ち価格が抑えられてきたのではと思います。

今後もステンレスの需要は高まっていくことでしょう。
ただ価格面で問題もあるため建築市場では耐食性の強い他の素材(ガルバニウム鋼板など)を使用するケースも増えてきています。
住宅の建設に当たっては耐食性の強い多くの素材を検討し予算に応じた適材適所を心掛けるべきでしょう。