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生茶や伊右衛門など、ブランドの統合はあるのか?

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雑感 業務その他
生き残りをかけた企業戦略に基づいてM&Aが盛んになっているが、
M&Aが先への展望を描けないまま実行された場合には、弊害も出てくる。
特にブランドイメージが確立されている競合商品メーカーのM&Aは、
ブランドの統合が弊害になるケースも出てくるようだ。
19日1時23分asahi.com記事はこう報じた。

「のどごし生」と「金麦」。「生茶」と「伊右衛門」。
経営統合に向けて交渉中のキリンホールディングスとサントリー
ホールディングスには、同じ分野にそれぞれ知名度の高い商品がある。
統合後もブランドを併存させるのか。一本にまとめて効率化を図るのか。
「統合しても、キリンの味やブランドは変えないで」
「毎日飲んでいるサントリーの天然水。これからもちゃんと、飲めますよね」
キリンとサントリーの統合交渉が表面化した7月中旬以降、両社には
愛着のあるブランドや商品が消えることを心配する客の声が多数、
寄せられているという。
両社には「一番搾り」と「モルツ」といったビールのほか、缶コーヒーの
「ボス」と「ファイア」など、これまで店頭で競い合ってきた商品が
たくさんあるからだ。
いまのところ両社とも、既存ブランドの強化を掲げる。
統合する場合でも「競争と協調」という考えをとり、ブランドは維持して
市場での販売競争を続けるのが基本的な考え方という。
長年の顧客の声を顧みなければ、統合する新会社がいきなり「顧客離れ」に
見舞われかねない。
だが、両社の経営統合のねらいは、「海外進出に向けた国内基盤の強化」
(加藤壹康・キリンHD社長)。
物流や営業体制を再編して規模拡大による経営の効率化を高めるために、
「将来的には(ブランドが)収斂していくだろう」(サントリー首脳)との
見方も出ている。
商品統合の目安の一つは販売量だ。
「淡麗」で知られるキリンの発泡酒、「山崎」に代表されるサントリーの
ウイスキーのように、どちらかが市場の半数以上を押さえて優劣が明確な
分野では、商品の統廃合も、比較的スムーズに進むと見られる。
問題は、両社の商品力に大差がない分野だ。
「顧客の愛着」と「効率」のバランスをどうとるか。判断が迫られる。
キリンの古元良治常務は6日の09年6月中間決算の発表会見で「ブランドは
極めて重要な資産だ。(商品の統廃合を)どう顧客に訴えるかは今後の
交渉課題となる」と、慎重に言葉を選んだ。
両社の悩みは、業界他社にとっては攻めどころになる。
スーパーやコンビニエンスストアの店頭では、小売り主導のPB商品が
存在感を増し、値段が高めのメーカー商品は、ただでさえ売れ筋への
絞り込みが欠かせない時代だ。
ライバルの飲料会社幹部は「統合会社が競合商品をいくつも背負い込む
なら、我々にはむしろチャンスだ」と話す。


ブランドイメージが確立された商品については、コアなファンが付いている
ため、ブランドの統合は、そのコアなファンを他の商品へシフトさせてしまう
危険性を孕んでいる行為である。
商品力に大きな差異がない場合であっても、商品(イメージ含む)のタイプが
異なる商品であれば、ブランドの統合はファンの失望を呼び、同タイプの
他社製品へのシフトが行われるのが必定である。

キリンとサントリーの統合には、そういう困難な選択が多々あるだけに、
M&Aを成功への足がかりにできるか、非常に微妙なものを感じる。
戦略的に同じような多角化を担ってきたライバル同士のM&Aは、
規模の利益を得られる業界ならば兎も角、ブランドの統合が必要な業界では
難しいのではなかろうか。

それよりも、外国企業との統合を図り、日本の拠点と外国の拠点の市場の
違いを活かした規模の利益を図ることの方がいいのではないかと思う。

私どもの事務所でもM&A仲介会社との取引があり、クライアントにも
話ができる状況にはありますが、M&Aは企業文化の違いが障害になることも
多く、安易に生き残りのためだけにM&Aを利用することには疑問がある。

結果としてM&Aが企業の発展に寄与した例も多いのですが、例えば、
被合併会社の代表者が引退することを契機に、M&Aで合併会社と統合する
ケースでは、非合併法人の代表者が新会社に引継ぎをきっちりすることで、
無用なトラブルを避けることができることが多いようです。
(私が関与したM&Aは全てこのパターンですが)

大手法人でも企業文化の違いがトラブルの元になるケースが多く、
たすきがけ人事が行われることも多いようですが、代表者のキャラクターが
表に出がちな中小企業では、ブランドイメージが代表者のイメージそのもの
なんですね。
だからこそ、ブランドの統合はより一層難しくなるんです。
2人の人間を1人に統合できませんから。

ここにM&Aの難しさがあるのだと思います。
大手企業同士のM&Aが盛んな時代ですが、その難しさばかりが表に出て
しまうと、M&A市場の活性化に繋がりません。
市場が活性化されて、情報が密になってくれば、中小企業の事業承継の
有効な対策としてM&Aが活用できる機会も増えてくるだろう。

難しいケースが多いけれども、活用法を間違えなければ、より大きな
果実に結実する可能性もあろう。
キリンとサントリーの統合も、難しい舵取りが必要だろうが、世界戦略の
成功のためにも、M&Aの強みを生かす方向で検討して頂きたいものである。

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