中国における模造品と特許権に基づく権利行使(第7回) - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
河野特許事務所 弁理士
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中国における模造品と特許権に基づく権利行使(第7回)

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中国における模造品と特許権に基づく権利行使 
〜改正専利法を踏まえた中国模造品対策シミュレーション〜(第7回) 
河野特許事務所 2009年7月24日 執筆者:弁理士 河野英仁


4.訴訟の提起
(1)提訴先
 事物管轄については司法解釈第2 条(11)に「特許紛争の第1 審案件は,各省,自治区,直轄市人民政府所在地の中級人民法院と最高人民法院が指定した中級人民法院が管轄する」と規定されている。ただし,訴額に応じて高級人民法院が第1 審となる場合もある(北京市高級人民法院・北京市各級人民法院の第1 審知的財産権民事紛争案件処理の審級別管轄に関する規定,京高法発2002 年338 号)。地域管轄については民事訴訟法第29 条に規定されている。
 「権利侵害行為により提起された訴訟は,権利侵害行為地または被告住所地の人民法院が管轄する。
 上述したとおり,被告所在地,または,模造品の製造・販売地のいずれかを管轄する中級人民法院を選択して提訴することができる。
(2)民事上の責任の追及
 特許権者は被告に対し,侵害行為の差し止め請求権及び損害賠償請求権の行使の他,侵害品の廃棄及び謝罪等を求めることができる(専利法第57 条,民法通則第134 条)。以下,中心となる差し止め請求権及び損害賠償請求権の行使について詳述する。
(3)差し止め請求権
 専利法第11 条第2 項には「外観設計の特許権が付与された後は,いかなる単位または個人も特許権者の許諾を得なければ,特許を実施してはならず,すなわち,生産経営の目的で外観設計の特許製品を製造し,販売し,輸入してはならない。」と規定されている。
 差し止め請求権の行使にあっては,調査報告により得られた被告の侵害行為に応じて,製造,販売または輸入の差し止めを求めればよい。
 改正専利法第11 条は外観設計の保護を強化すべく,「…生産経営の目的で外観設計の特許製品を製造し,販売を申し出,販売し,輸入してはならない。」と規定している。改正により「販売の申し出」も侵害行為の一態様として追加された。従って被告が模造品をカタログに掲載している場合,または,被告Web サイトにて模造品を販売目的で掲載している場合は,これら販売の申し出を差し止めることができる。なお,発明及び実用新型に基づく特許権については,法改正前から販売の申し出は侵害行為の一態様として規定されている。

(第8回に続く)

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