- 臼井 優樹
- 株式会社ユザック 専務取締役 サポート事業部門長
- パーソナルコーチ
対象:人材育成
「なんでこんなこともできないんだ!」
「なんで売れないんだ!」
「時間通りできない理由を言え!」
部下のミスに直面した時に、上司が発する言葉や質問で、部下のやる
気は大きく変わります。
部下を叱るのが上司の役目とばかりに、叱責、怒号の嵐・・・。
部下だってわざとミスをすることは無いと言っていいでしょう。
でもそんな上司だけが悪いのではありません。上司だってそんな怒号
を浴びながら頑張って今日まで来たのです。自分がこれまでされてき
たように振舞ってしまうのも無理もありません。
大変だったことでしょう。
とはいえ、その時の自分を思い返してもわかる通り、批判・叱責・怒
号、後ろ向きの質問では、部下のやる気は期待できません。自信を無
くしてしまうこともあります。
そんな時は後ろ向きの質問ではなく、前向きの質問である「肯定質問」
を心がけましょう。
後ろ向きの質問
「なんで売れないんだ?」 →売れないという後ろ向きの言葉
前向きの質問
「どうしたら売れると思う?」 →売れるという前向きの言葉
「なんでこんなこともできないんだ?」という質問にも、「どうした
らできそう?」という肯定質問があります。
肯定質問を使うと、部下は今後のことを前向きに考えるようになりま
す。自分自身で考えるようになることで、上司の指示がなくても自発
的に行動できる部下が育つことも期待できます。
肯定質問では、上司からの期待やプラスのエネルギーを感じることが
できます。否定的で批判的な質問のマイナスのエネルギーから開放さ
れるので、やる気が出てきます。
部下のやる気を引き出すことに成功している上司の多くが、この肯定
質問を活用していますが、肯定質問を使い続けていくと、部下は、
「この人についていくと自分が成長できる」と感じるようになります。
さらには「この人のためなら」と思って心強い右腕になってくれるか
もしれません。
プラスの前向きなエネルギーにあふれた肯定質問で、部下のやる気と
成長をサポートしてみませんか?
今日のポイント
「部下のやる気を高める上司は【肯定質問】を活用している!」
部下の失敗を目にすると、感情的になって否定的な質問をしてしま
いがちですが、まずはグッと我慢して、「どうしたら良くなりそう?」
「何が変わればできる?」といった前向きな肯定質問に変換してみま
しょう。
きっと部下のやる気と成長が期待できますよ!
みなさんは、前向きな質問ができていますか?
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