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稲垣 史朗
稲垣 史朗
(リフォームコーディネーター)
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閲覧数順 2016年12月05日更新

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オイル塗装仕上げとウレタン塗装仕上げ

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オーダー家具のおはなし

私たちのところでは、主にオイル塗装仕上げの家具を作ってきました。ウレタン塗装で仕上げるようになったのは、良い塗装屋さんと巡り合えたここ数年からですね。
なぜオイル塗装にしていたのかと言うと、塗装ブースを設けるのが大変だったからです。ウレタン塗装は、スプレーして仕上げていく塗装なので、ホコリが舞ったりしてはいけない環境で仕上げていかないといけません。じゃないと、表面がザラザラの仕上げになっちゃうわけで。木屑やホコリだらけになる作業場とは相反する環境じゃないといけないのです。

私たちのような小さな家具工場では、まず決まった同じ形の家具をたくさん作ることが少なく、ほとんどが一点ものと言うかその人の要望に沿った家具なので、作業場の使い方もオールマイティに対応できるようにしておかなければならず、固定した塗装ブースを設けるほどの場所もなく、作業場の一角にそういったブースを設けると作業場も小さくなってしまうし・・、ということで塗装ブースを設けていないのです。
その点、オイル塗装は施工が楽で、基本的に刷毛で塗っていくもので、すり込み、磨いて仕上げていくので多少ホコリがついても大丈夫なのです。

これまで、オイル塗装なんてどんなものか知らない方が多かったのですが、近年自然塗料と言うものが良いと取り上げられて、オイル塗装仕上げが一般的に少しずつ広まってきたのはとても良いことです。施工も楽だし、仕上がりもきれいで、木の表情も生き生き見えます。しかしその反面、まるでウレタン塗装のような石油系の塗料が悪く見られがちな部分もあります。

どちらの塗装もきちんとした歴史があって、きちんとした目的や用途があって、育ってきた塗装なので、どちらにもメリットとデメリットがあります。
オイル塗装が良いと言うのは分かっていても何がどう良くてと言う詳しいところまでは、なかなか分かりづらいものです。

そこで、その違いを簡単にご説明したいと思います。


*オイル塗装
木の内部に染み込んで仕上げる塗装で、仕上がりはツヤ無し〜半ツヤ程度の光沢となります。木目の凹凸が大きい板はそのままはっきりと出るので、木の素材感が味わえます。
基本的にハケ塗り塗装なので、誰にでも上塗りができます。オイル塗装は一度塗ったら塗りっぱなしのままでも良いのですが、特に直射日光のあたる場所や、エアコンの直下など乾燥する場所、寒暖差の大きな場所で使用している家具においては定期的なオイルの上塗りを勧めています。車のワックスを塗るような要領で手軽に塗れるので楽なメンテナンスで家具を長持ちさせることができます。
この定期的なオイルの上塗りをしないまま、変化の激しい環境下に家具を置きっぱなしにしておくと、木の表面はカサカサになり、木の焼け具合もゆっくりきれいに焼けていくのではなく、一部だけ濃くなったりすることもあります。
基本的にオイル塗装とは、表面を樹脂塗膜で固めて、外の全てのストレス(日焼け、乾燥、傷、水分、熱など)に対して塗膜を作って守る塗装(ラッカー塗装、ウレタン塗装)と違い、木の表面を保護して木を自然な状態に近いままずっと使っていこうという塗装方法です。

ですので下記のような特長があります。
**傷にあまり強くないです。
含侵性の塗装なので、木の表面に塗膜を作らないため表面の耐傷性がウレタンに比べて強くありません。ただ、ツヤがあまりないので傷はそれほど目立ちにくく、むしろ傷がのちのち味わいになって見えてきます。

**水には弱いです。
オイル塗装は塗装仕上げ後も木の通気を妨げない塗装で、主に木の表面を日焼けや乾燥から守る為の油を塗るものなので(お化粧品で言うところの化粧水や保湿クリームと一緒のような感じです。)
木が最も自然におかれている状態に近いものとなります。ですので、木にとっては長持ちして良いのですが、水などの水分は長時間放置しておくとそのままシミになります。ただ、これも使い込んでいろいろなところにシミができたりすると、それがよい風合いとなっていきます。


*ウレタン塗装
表面にウレタン樹脂塗膜を形成する塗装で、基本的に木の表面を樹脂で覆います。
使う木によっては(無垢材などでは)、乾燥状態がよくないとウレタンに閉じ込められた空気によって、木が反ったりしてウレタンの表面にクラックが入ることがあります。ですので、無垢で作るか家具は、木が動き続けるので塗膜が割れないように、また木の動きを妨げないようにオイル塗装で仕上げることが多いです。

ウレタン塗装には下記のような特長があります。
**メンテナンスが楽です。
表面を樹脂で覆うので、オイルに比べて傷に強く、水によるシミなどもおきにくいです。オイルのように自身で定期的に上塗りをするようなメンテナンスが必要なく、そのまま長期間使用できます。ですので、小さなお子さんがいらっしゃって汚すのが木になると言うお客様は、このウレタン塗装を選ばれる方が多いです。

**仕上げの色やツヤが多彩
クリア仕上げは、ほんのり木が濡れたくらいの色味で仕上がり、とても透明感のある仕上がりにできます。それから、微妙な色調整が可能なので、希望にあった色で仕上げることが可能です。樹脂の厚みも好みや家具の特性によって変えることができるので、オイル仕上げのような木の表情を活かしたうすい塗膜の仕上がりや店舗などのようにい不特定多数の人が使っても傷になり難いように塗膜を厚くして頑丈に仕上げることもできます。

ただ、ウレタン塗装は10年以上長い時間使い込んでいると、部分部分によっては、(天板の角など)塗装が磨耗してきます。このときはオイルのように使い込んだ印象が出て、良い感じになると言うよりは、
塗装がはげてしまってちょっとみすぼらしく見える印象になってしまうと思います。
そうなった時はご自身では塗装できない塗料なので、塗り替えが必要な部分だけ取り外して預かり再塗装をします。こうすることで永く良い状態で家具を使用することが可能です。

だいたいこのような違いとなります。

どちらが良い、悪いと言った偏った使い方ではなく、用途に合わせてとその仕上げ方を選ぶと、その家具の使い勝手がより良くなるのではないかと思っております。

詳しくは、私たちのホームページでもご覧になれます。


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