- 増岡 健司
- 医療法人社団 MEDIQOL 理事長 歯科医師
- 東京都
- 歯科医師
対象:一般歯科・歯の治療
- 赤岩 経大
- (歯科医師)
- 赤岩 経大
- (歯科医師)
きちんとお手入れされた美しい歯は、私たちの表情を豊かにし、笑顔にいっそうの輝きを与えてくれます。そんな大切な「歯」は、いつ頃から作られているのかご存知ですか?
胎児のときに・・・
「乳歯の芽(=歯のもと)」とも言える「歯胚(しはい)」は、赤ちゃんがお母さんのおなかの中に宿ってから7週目にはすでにつくられているそうです。10 週までにすべての乳歯がすでに発生し、永久歯は胎生14 週目頃から。第一大臼歯(奥歯)や前歯は妊娠中にすでに歯胚が発生します。
歯の強さについては「歯の石灰化」に由来していますが、これを促しているのがカルシウムやリンなどのミネラル分。胎児と母体が臍帯(さいたい=へその緒)でつながるようになる4〜5 ヵ月ごろにどんどん進んでいきますので、この時期、お母さんの栄養状態が悪いと、赤ちゃんの歯が弱くなったり、虫歯ができやすい性質になると考えられています。
生まれてからは・・
乳歯が生えてからも永久歯は歯肉の中でゆっくりと時間をかけて成長していきます。
歯が初めて顔を出すのは、生後6 ヵ月くらいから。下の前歯から生え始めるのが一般的のようです。生え始めの時期や箇所はそれぞれで、上の前歯から生える子もいれば、9 ヵ月ころにようやく初めて歯が生える子もいます。歯が生える時期や順序が他の赤ちゃんと違うからといって不安になる必要はありません。歯科学的にもそのメカニズムは解明されておらず、3〜4 ヵ月くらいのズレについては、まったく問題がないそうです。
赤ちゃんの歯を始めて目にしたときはうれしいものですよね。妊娠したその時から「歯育」は始まっています。母体の健康状態や栄養状態が赤ちゃんの歯に大きく影響しますので、妊娠中も赤ちゃんの歯のために正しい食生活・よりよい健康状態を心掛けましょう!