分割切除？一回で切除？二の腕（上腕）タトゥー（刺青）切除。

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まず初めに、このお話にご協力いただいたモニターの方々に、この場をお借りして深謝いたします。

タトゥー（刺青）切除ご希望の方には、治療に要する時間と金額が何よりも大事なため、“1回で切除できるか否か？”という点についてご質問を多く受けます。

御本人にとっては、非常に重要な事ですが、実際の大きさというよりも御本人の皮膚の伸び方に影響されることが多いと思います。ですから、メールでのお問い合わせには、“実際に診察しませんと何とも申し上げられません”と御回答させていただいています。しかし、切除不能という事や、1回で確実に切除が可能ということが画像を見るだけでも判断が付く場合もありますので、メールをいただく意味は大いにあると思います。

今回は、上腕の刺青を切除した方を複数名御紹介したいと思います。色々な形状や大きさで、1回で切除出来たり分割切除になったりするということを、なんとなくイメージでご理解いただければ幸いです。

まず、上腕に音符のタトゥー（刺青）が入っている方です。定規を見て頂くと、案外大きい事がお分かりいただけるかと思いますが、皮膚の伸びが良いこと、縦軸方向（上下方向）に柄が大きいことから、1回での切除が可能と判断できます。

切除後の状態ですが、1回で切除出来、このようにまっすぐな傷が残ります。

次の方は、先ほどの方と若干形状も似ているのですが、横軸方向の柄が先ほどの方よりも大きいため、2回での分割切除となりました。

このような場合は、1回目の切除でなるべく多く切除することが非常に大事です。1回目の切除が終了した状態をお見せします。

この後、皮膚が伸びるのを数か月待ち、2回目の切除で残った部分を切除します。2回目の切除が終わった状態です。

最後に他院でのレーザー治療に限界を感じていらした方です。レーザー照射を受けても薄くなるばかりで消えないことを気にされて、切除を希望されました。

このような場合は、形状が少々複雑で、皮膚の伸びも中程度のため、2回での分割切除となってしまいます。

1回目の切除が終了した状態です。

2回目の切除時にどのように切除するのかということを頭に入れながら1回目の切除を行います。

この残った部分を数か月、間隔をおいて切除しましたが、前回の切除の傷と一体化させて、なるべく傷が多くならないような配慮をしました。

このように、色々な方がいらっしゃいますので、その方に合った治療計画を考える必要があります。また、一般的に女性は皮膚が伸びやすいので、同じ大きさや柄のものであっても、治療計画が異なってしまうこともしばしばあります。

私のクリニックでは、通常3ヶ月ないし4ヶ月間隔で2回目の切除することが多いのですが、“他院では6ヶ月待たないと手術が出来ないと言われたのですが、大丈夫ですか？”と質問される方にもよくお会いします。これは担当医の技量によることもありますので、術前に担当医からよく説明を受けることが大事だと思います。

どのような手術も同じですが、担当する先生によって、『治療は、別物』になってしまうこともしばしばあります。途中まで切除して投げ出されて困っている方など、私としては驚くような目にお会いしている患者さんも少なくありません。

このような意味でも、担当医選びは、慎重にされることをくれぐれもお願いしたいと思います。

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