このタトゥー（刺青）、どやって除去する？？担当医の悩み。

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まず、このお話にご協力いただいたモニターの方に、この場をお借りして深謝いたします。

タトゥー（刺青）除去で悩みとなってしまうのが、サイズの大きい方を診察した時です。小さいものなら、切除一発で除去してしまおう！とも考えられますが、サイズが大きくなってしまうと、皮膚が足りなくなってしまうので、単純に切除するという訳にはいかなくなります。今回ご紹介する方も、そんな感じの方です。

初めに、術前の状態からお見せしたいと思います。この部分の皮膚を切除すると、皮膚が足りないということが容易に想像できますね。

スケールを入れたものをお見せしますので、現実的な大きさを認識していただきたいと思います。

このような場合、

1.　分割切除で出来る限り頑張ってみて、切除しきれなかったら、植皮等を考える

2. 　一回で、すべて切除し、メッシュグラフト（植皮する皮膚をネット状に引き伸ばして植える）をする

3. 　単色なので、ひたすらレーザーを照射し、これを繰り返す

というような考え方が出てくると思います。

しかし、1や2では、仕上がりを考えるとあまりキレイに治らない確率が高いと思いますし、3のようにレーザーを繰り返しても消える保証がないと考えられます。

もう少し、時間が短縮できて、効果的な治療法は、ないものかと色々と試行錯誤を重ねてきましたが、当院では『Wレーザーを照射してから方針を決定する』ということを第一に考えるようになりました。このWレーザーという方法は、世界でも例を見ない私独自の方法なのですが、『効果がほとんど出ない』こともあるという欠点があります。

この方にも1回照射で何とかしたいと思って、治療に入ったのですが、結果的には、切除も併用しなくてはならなかったこと、YAGレーザー照射を単体で1回追加照射を行ったこと、うっすらとやけどした感じの跡が残ってしまったこと等問題もありました。術後の『Wレーザー照射1回+YAGレーザー照射1回+部分切除1回』を終了した時の状態をお見せします。

すごくきれいに消えたとは、言いかねますが、社会生活上の制限（温泉やプールに入りにくい等）はなくなったと思います。

では、実際にどのような経過をとったのかを御覧に入れたいと思います。

Wレーザー照射後の経過を順にご覧に入れます。1か月後の状態です。

2か月後の状態です。

5か月後の状態です。

ここまでご覧になって気が付かれた方がいらっしゃるかもしれませんが、レーザー照射直後には、皮膚がダメージを受け真っ赤になっていたものが、皮膚の回復とともにタトゥー（刺青）が薄くなっていますね。これは、傷が治ろうと皮膚が活性化した状態では、異物を取り除こうとする生体の防御反応が起こり、この際にタトゥー（刺青）のインクが異物として取り除かれるという現象なのです。

さて、このように薄くなってきても上部の文字が、なかなか薄くならずに、切除を計画しました。

この部分の切除が必要であったか否かは別にしても、レーザー治療では、一番大事なことは、患者さんに納得していただける結果を出していくことだと思います。

この方には、これで治療終了で構いませんという『OKサイン』を頂くことが出来ました。

最近、他院で治療中の方が、経済的な理由や、担当医への不信感から、当院で引き続きの治療を希望れることも多いのですが、担当医がどのような治療方針で、およそどのように金額が必要になっていくのかということまでを含め、治療に入って頂きたいと思います。

当院での治療費は以下をご覧下さい。

刺青http://www.dr-yamamoto.com/cost/?ca=5

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