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建築の高周波音・・３
昔のこと・・
って言っても少し昔のことです。
まだ、こういった高周波音やモスキート音のことが世間によく知られるようになる前の話です。
年齢によって聞こえなくなるなんてのもあまり知られる前のこと。
私もまだまだ若かった！
あ・・
今でも気持ちは若いですが。
とあるちょっとしたゲストハウスの設計をした現場でのことです。
施工しているのは某大手ゼネコンです。
その建物は間接照明を多用していました。
何しろゲストハウスですから・・
建築化照明ばかり、つまり製作照明ばかり・・
そこそこに格好いい！わけです。
私は毎週、現場に監理に行きます。
そしてようやく電気が受電され照明テストを行うと・・
そこいら中の間接照明から・・
そう、あのモスキート音・高周波音が聞こえてきたのです。
チ－－－－ って。
まあ、よくある話ですので監督に言って直しなさいと指示しその日は帰ります。
が・・
次行った時に直ってない！
その次行った時も直ってない！
いつまでたっても直らない！
で・・
ぶち切れます。
何しとんじゃぶぁっかやろう！
・・と。
すると監督は言うのです。
直しました！
もう音はしていません！
と・・
は～あ？
おまえさん聞こえんのか？
そうなんです。
いっぺん直したことで彼にはもう聞こえない。
うんじゅううん歳のベテラン監督の彼・・
似たような年の電気屋さん・・
彼らに聞こえる音はもうないのです。
で、信じない！
この若造は何をギャンギャン馬鹿なことを言っとるんじゃ？
なんて顔でこちらを見ています。
が・・
私にはまだ嫌っちゅうほど聞こえます。
そこで・・
そこら辺にいる職人さんに聞いて歩く・・
聞こえるかい？
え～と！何も聞こえんがな・・
だってどいつもこいつも年寄りばっかじゃん！
そこで・・
外に出て外で作業している職人さんの中から若い奴をみつくろって連れてきます。
聞こえるだろ？
ああ・・
キーンっていってるよ！
ほ～れみろ！
それからは・・
その若い衆達に聞かせて・・
彼らがみんな聞こえなくなるまで直せ！
と指示したのです。
監督さん・・
年寄りには聞こえない音！
なんて相当納得できないようでしたが・・
Atelier繁建築設計事務所ＨＰ
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よもやま建築日記～家づくりの現場から～
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