- ハワイ親子留学Do famiry!~ke kokua~るんまま櫻井
- 親子留学アドバイザー
- 東京都
- 留学アドバイザー
ハワイ滞在も6日目を迎え、体内時計もすっかりハワイになじんできました。
この数日間、観光旅行で滞在しているのであれば既にあちらこちらへ出かけて楽しんでいる・・・はずですが、滞在先のあるクヒオ通り~アラモアナショッピングセンター間を往復するぐらいでゆったり生活してきた私たちです。
息子もいつもの旅行との違いを感じているのか、日本と同じように朝起きて、お部屋の片づけをして用事を済ませてお出かけするという「普通の生活時間」がハワイでもある事=これが親子留学滞在だと理解していました。
そんな中、ようやく息子のプリスクール初登園が近づいてきました。
書類や登園グッズも準備オーケー。 息子がお気に入りのナップタイム(お昼寝)用のキャラクターブランケットもしっかりバッグに入れて、登園用の新しいバックパックを部屋の中で何度も背負って気分はいつでも行けそうです。
しかし、ここで一つ問題がありました。
私たち母子は二人だけで実際登園する時間にワイキキの足である「The Bus」に乗ったことがなかったのです。
早朝、夕刻のバスは通勤するロコの皆様で一杯ですし、車社会のハワイは道路も大混雑します。その環境をまだ一度も体験したことがないまま、いきなり初日に乗り込むのはかなり無謀だと思ったので、さっそく「登園練習」をすることにしました。
息子が通うプリスクールへは二つの行き方がありました。
一つは滞在先のコンドミニアムからバスに乗り、とある地点で別のバスに乗り換えてバス停一つ乗って徒歩2分というルート。
もうひとつはバスを乗り換えず、乗り換えるバス停からそのまま徒歩で15分というルートです。
4歳になったばかりとは言え、ハワイの陽射しの中を朝から元気に歩いてくれるだろうか? また帰りはきっとたっぷり遊んでパワー切れ状態だろうから歩くとなると、かなりぐずるかもしれない。等々あれこれ考えると先ずはバスを乗り換えるルートを試してみようと思いました。
先ずは最寄りのバス停へ。
この日はお互い荷物もなく身軽だから良いですが、私たちが利用する路線は運行本数こそ多いけれど、その分いつも混んでいます。母子二人、何度もバス停に停まるバスの正面にある路線番号を確認して何本か見送った後、やっとお目当てのバスがやってきました。
買ったばかりのバスパスをチラチラと見せて、元気よく運転手さんにご挨拶して乗り込みます。
乗り物好きな息子はバスの手すりに捕まって車両が連結している部分に興味津々です。私と一緒にちょこんと座ると周りに座っているロコの方の素敵な笑顔と目があって子連れでいるとこんな形で交流もあるのだな、と温かい気持ちになりました。
ここで失敗した!と思ったことがありました。なんと、次の停留所の案内が座ったところから見えなかったのです。
路線マップで今どこまで来たのかを確認しようとしても、流れる景色を凝視しながら脇の息子も見なければならず、さらに紐を引っ張って降りるのは知っていましたがどのタイミングで引っ張ればよいのか、またドアは手動で開けるみたいだけれど、どれくらい力がいるのかな?とかあれこれ考えているうちにあっという間に降りる付近まで来ていることに気がつきました。
その時は既に私の目は皿のようになり、行き方が書いてあるメモ紙を握る手は汗で湿っていました。心の中で
「今日は練習だから、降り過ごしてもまた戻ればよい」
と言い聞かせながらも、
「いや、帰りのバス停が見つからなかったらいやだし。どうしよう、どうしよう・・」
と、次第に緊張が高まってきました。
それでも、そんな時に限って相手をしてほしいのが子供です。
私は車内放送に耳を傾け、全神経を目的のバス停で下車することに向けているというのに、そんな私の様子が面白くなかったのでしょう。あれこれと話しかけてくる息子をなんとなくあやしていたら、なんと、本当なら下車して乗り換えるバス停が目の前から遠ざかっていきました。
やってしまった・・・冷房がきいた車内が一段と冷えた気分になりました。
とにかく降りよう。そこから先はもちろんシュミレーションしていなかったので、どこまで行ってしまうか本当に怖かったのです。慌てて息子に降車合図のロープを引っ張らせてバスを降りようとしたら、息子が次に降りる人のために降車用のドアを開けていました。
しかし、降りる人はいなかったので早く閉めなければ・・・母として本当に焦っていると、近くに乗車していたご婦人が息子をみて一言。
「Good Boy!」
と、優しくドアを閉めるジェスチャーをしてくれました。
こんな時、私が英語に堪能であれば直ぐになんでも対応出来るのにと歯がゆい気持ちになりました。
でも、そんな私の子供だから息子は自分であれこれ覚えて行くのかもしれないとも思えて、「二人でガッツリ異文化体験生活」ってこういうことなのかもしれないと考えて、これからの日々が楽しみになりました。
滞在先からプリスクールまで。たったバスで10分くらいの距離なのにそれでも初めての体験は珍道中で終わりました。
バス停の影で現在地とプリスクールの場所を確認すると、立っている道をまっすぐ行けば大きな木立がまぶしい、あの園が見えるはず。
「ママ、降りるところ間違えちゃったから歩いて行こう。あの大きな木があるプリスクールはすぐそこだからね。」
と、汗を掻きながら息子の小さな手を包み込んで季節風が心地よく、空の高いワイキキ郊外の道をてくてくと歩いて行きました。
観光ではない、ハワイでの異文化体験生活=ハワイ親子留学。
初めてだからハプニングなんて山ほどあるだろう。それでもこの場所、ハワイがきっと癒してくれる・・・そう思えた一幕でした。