日当たりよすぎ! - 住宅設計・構造全般 - 専門家プロファイル

杉浦 繁
Atelier繁建築設計事務所 代表
愛知県
建築家

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対象:住宅設計・構造

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日当たりよすぎ!

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日当たり最高!・・3

 


 

日当たり最高!な家が理想なのはあたりまえのこと・・



ただ・・

ここは日本、そう四季のある国です。




南向きの居間に大開口!


壁全面が硝子です。

素晴らしく明るくて素晴らしく暖かく素晴らしく景色が良い!



なんて素晴らしいのでしょう!




ただし・・


明るくて暖かいのは・・

冬だけ。




じゃあ夏は?



いや・・

眩しくて見えないくらい明るくて・・

気が狂いそうなくらい暑いです。




間違いなくサンルーム・・

間違いなく室内サウナです。


エアコンなんてなんぼかけても効きゃしない。




直射日光が室内までサンサンと入り込み、眩しくって室内でもサングラスが必要です。

TVなんて日中は見えやしないのです。





景色がよく見えると言うことは・・


そちらに何もなければよいのですが・・

隣の家がありませんか?道路を人が歩いていませんか?



中から外がよく見えるということは、外からも中がよく見えるということです。


ましてや中にサンサンと陽光が入っていれば中は外と同じ明るさで・・

硝子越しでも外から中は丸見えです。





えらいことです・・


そこで家にはいろいろな装置を設ける必要がある・・

機械ではない装置、機械は壊れたらもうそこには住めませんから。




開口部の前に大きな軒を出すと直射日光が室内にはいるのを避け外部の面の明るさだけを取り込むことが出来ます。



よしずや連格子などルーバー状の物を開口面に設けることで直射光を半減させることが出来ます。



夏は窓を開けて室内に空気が流れるようにし熱い空気を天井上部から逃がせるようすると室内を涼しく保つように出来ます。



レースのカーテンは半可視性で中が見えにくくなり外が見えるようになり、同時に冷暖房の効果を上げることが出来ます。
ブラインドやロールスクリーンでは格好は良いのですがこういう効果は望めません。



大開口の場合、冬のためのみならず夏のためにもサッシを断熱サッシにしてペア硝子にするのは絶対条件です。

ただ、大きな硝子はペア硝子にすると非常に高価です。



トップライトは室内奥まで陽光を届けるのに最適なだけでなく開放することで夏熱い空気を逃がすことが出来ます。

ただし雨漏りはあって当然と考えた方がよいでしょう。





夏は眩しくなくて涼しくて・・

冬は明るくて暖かくて・・


そんな相反する機能をもたせて四季に応じた家づくりをする。




そんな知恵が日本の住宅には必要です。



特に日当たりの良い・・


いや良すぎる家には・・









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