アフィリエイト広告の法的問題① - 民事事件 - 専門家プロファイル

鈴木 祥平
弁護士
東京都
弁護士

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:民事家事・生活トラブル

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

アフィリエイト広告の法的問題①

- good

  1. 暮らしと法律
  2. 民事家事・生活トラブル
  3. 民事事件
アフィリエイト広告で収入を得ている人が多いようなので、アフィリエイト広告の法律問題について簡単に説明をしたいと思います。

アフィリエイトというのは、自分のブログなどにメーカーなどの広告主の広告を掲載して、その広告を閲覧した人がその広告をクリックしたり、その後に商品を購入したいるするとその報酬を受け取ることができるという広告のことをいいます。

アフィリエイターには、自分のブログを見た人(閲覧者)が広告をクリックして商品を買ってもらうと報酬が入るので、商品を大げさに宣伝をしがちです。このような大げさな宣伝をすると問題になる法律としては、景品表示法(通称「景表法」という)があります。

景表法には、「不当な表示の禁止」という規制があります(景表法4条)。

「不当な表示」というのは、「事業者が一般消費者に対して、自己の商品の品質や規格その他の内容にういて、実際よりも著しく優良であると表示すること」をいいます。簡単にいえば、「実際の商品よりも過剰にいいものだと宣伝すること」と言いかえてもいいと思います。

「不当な表示」が行われた場合には、①「不当表示の差し止め」、②「再発防止のために必要な事項などを命じる排除命令」が行われることがあります。それ以外にも、不当表示によって損害を受けた人から損害賠償請求をされることなどもあります。

それでは、不当表示が行われた場合に責任を負うのは、誰なのでしょうか。法律には「事業者」と書いてあります。①アフィリエイター?、②アフィリエイト・サービス・プロバイダー?、③広告主のうち誰なのでしょう?

まず、①アフィリエイターですが、法律の定めを見てみると「事業者は、自己の供給する商品または役務(※サービスのこと)の取引について、次の各号に掲げる表示をしてはならない」と書いてあります。「不当な表示」の責任主体は、商品・役務の供給の主体でなければならないので、単なるメディアであるアフィリエイターは責任を負うことはないということになるでしょう。

②アフィリエイト・サービス・プロバイダーはどうでしょうか?これについても、アフィリエイトサービスプロバイダーは、アフィリエイターと同様に商品や役務の供給者ではないので原則としては責任を負わないということになるでしょう。(※原則としてということは例外があるのですが、ここでは割愛します)

では、③広告主はどうでしょうか。「事業者」の解釈論が問題となりますが、ここでいう「事業者」とは、不当表示の内容の決定に関与した事業者であるとされています。そうすると、不当表示の内容を決定したのは、アフィリエイターであって、広告主は関係がないといえそうです。

しかしながら、そうはいえないわけです。というのも、アフィリエイターは、まったく勝手に広告をブログ等でしているわけではありません。広告主(商品や役務の供給主体)から報酬を受け取るという契約を締結しており、その契約に基づいてブログを書いています。そうすると、アフィリエイターが商品やサービス(役務)についてブログを書くことを知っていながら、広告主がその内容の決定をアフィリエイターに委ねているということになるので、これは「不当な内容の決定に関与した」といえるということになってしまうわけです。

ですから、広告主は、アフィリエイターが不当表示をしないように心がける必要があるといえるでしょう。アフィリエイターとの間の契約もきちんとしておく必要があるといえるでしょう。
 |  コラム一覧 | 

このコラムに類似したコラム

宅地建物取引業法 村田 英幸 - 弁護士(2013/12/13 09:24)

ビジネス法務2013年9月号、法律の勉強法 村田 英幸 - 弁護士(2013/11/03 18:16)

不当景品類及び不当表示防止法4条1項3号の告示 村田 英幸 - 弁護士(2013/10/30 16:04)

増井良啓「租税法入門(7) 所得税法のしくみ」 村田 英幸 - 弁護士(2013/09/26 09:57)

ビジネス法務2012年5月号、ステマ 村田 英幸 - 弁護士(2013/09/22 17:23)