飯田 裕
イイダ ユタカグループ
<専門医が解説>インプラントが歯周病に?!インプラントを長持ちさせるコツ
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インプラント治療には、入れ歯やブリッジにはない長所が沢山あります。
例えば、
①違和感が少なく使い心地の良い
②他の歯に負担をかけずに硬い食べ物が噛める
③入れ歯やブリッジと比べて長持ちする
④ブリッジより清掃し易い
などです。
インプラント自体はかなりの強度があり、骨に埋め込んだインプラントが一度ちゃんと骨と結合すれば、硬いお肉などを噛んでも問題ありませんし、写真のAQBインプラントのような1パートインプラント(根っこの部分と歯を被せる上部が一体化しているインプラント)ならば、インプラント自体が折れることもありません(※)。
ブリッジは本当にインプラントより安全か?(リスクの比較) http://profile.ne.jp/pf/yiida/c/c-134060/
※直径3㎜など通常よりも細いサイズのインプラントは破折した報告があります。また、多くの2パートインプラントや2回法インプラントでは、噛み合わせなどにより、根の部分と上部を留めている内部のネジが破折するケースが報告されています。
1.インプラント周囲炎とは?
頑丈なインプラントですが、実は汚れに弱く、お手入れ=歯磨きを怠ると数年でダメになってしまう場合もあります。
私のクリニックではインプラント治療のメンテナンスとして、最初は1カ月後、その次は3~6カ月、その後は6~12か月ごとに点検とメンテナンスにお越しいただくように、患者さんにお話しています。
治療後のケアを怠ってしまうと、インプラントの周りの骨や歯茎が、天然歯でいう歯周病のようになることがあります。このことをインプラント周囲炎といい、まわりの骨が溶けて、歯茎が痩せていき、最悪の場合インプラントが抜け落ちてしまうことも考えられます。インプラントでは根っこの表面に特殊な加工が施されており、根の表面が細菌に汚染され炎症が起こると天然歯よりも急速に悪化していく傾向にあります。
インプラント治療は痛いのか?痛みの程度は? http://profile.ne.jp/w/c-118895/
2.インプラントを長持ちさせる決め手は日々のお手入れと定期的なメンテナンス
インプラント治療を受けた後は、毎日きちんとセルフケアを行い、お口の中を清潔に保つことでインプラントを守りましょう。 歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやフロスなどの補助清掃器具も必須アイテムです。
逆の言い方をすれば、インプラント周囲を清潔に保ち、定期的に点検を兼ねて歯科医院でメンテナンス、周囲の歯や顎の加齢変化に合わせて咬み合わせの微調整などを行えば、インプラントは長期にわたって安定するのです。
安全・確実なインプラント治療を受けるために http://profile.ne.jp/pf/yiida/c/c-53633/
当院で使用しているAQBインプラントは発売されてから25年ほどの歴史を誇りますが、研究や治験段階で施行された患者さんの例では、30年以上経った現在でも現役で使えている方もおられるようです。せっかく高いお金をかけて埋め込んだインプラントですから、よくお手入れしていただき長く使っていただきたく思う次第です。
お口の総合クリニック(審美歯科・口腔外科) / つくばオーラルケアクリニック
公式HP http://www.tsukuba-occ.com/hp/
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